江戸っ子でぃ

長崎県五島市に住む老人が、政治に関する愚痴などを書いています。

詩・物語

母の家出

もう7月ですね。この数か月、時間の感覚が薄れています。でも、元気でっせ~~。 今日もワシの詩をアップします。母シリーズです。^^; 母の家出 夜中に電話が鳴った 親戚のおばさんから、母の家出を知らせる電話 母は、電話口で「連れに来て~」と言って…

十五夜お月さん

随分、アップしていませんでしたが、今日は、ワシの詩をアップします。 十五夜お月さん さわやかな秋風に包まれ 月を見ている 見事に真ん丸な十五夜のお月さん ふと、耳の奥から母の声 「う~さぎ、うさぎ、何見て跳ねる~」 幼い私を傍らに座らせた母は じ…

思い出

皆さん、すっかり涼しくなってきましたけれど、風邪とかひいてないでしょうね。気を付けましょうね。 シカリ家では、先月から新しいパソコン(HP君)がお座りになり、頑張ってくれています。そのHP君、つい最近、力強い援軍を得てシカリさんを楽しませて…

【読物】 『使い捨て家族』余話

「余話 残酷なシカリ」 なぜ、シカリさんは、こんな読み物を書こうと考えたのか。その答えは、次のどれでしょうか? 一、シカリさんが、残酷な性格だから。 二、普通のネタが思い浮かばなかったから。 三、なんとなく、思いつきで・・・ ジャジャジャ~~~…

【読物】 『使い捨て家族』最終話

「最終話 小百合の涙」 4月29日の夜、写真アルバムや小物が入った荷物を受け取った小百合は、嫌な予感がした。 大阪に電話をしても呼び出し音がいつまでも続いていた。 『お父さんは、何かがあって五島に帰ったのだ。』 そう直感したが連休に入ったばかり…

【読物】 『使い捨て家族』その16

「第十六話 我が家へ」 高志からの暴力に耐えながらの生活の中で、昇は強い罪の意識に駆られるようになっていた。 『俺の判断が間違っていたんだ。高志が言ったように五島で仕事をさせていれば、貧しくても静かに生活が出来たのかもしれない。幸子も無理をし…

【読物】 『使い捨て家族』その15

「第十五話 冬の別れ」 逃げるように大阪に出てきて10年。 平成18年も終わろうかとする12月中旬。幸子が、再び倒れた。 高志を抱えての緊張の生活は、幸子に思いもよらないダメージを与えていたのである。 故郷五島との音信は途切れてしまったものの、…

【読物】 『使い捨て家族』その14

「第十四話 新しい家族」 昇の生活は、電車とバスを乗り継ぎ、西淀川にある工場へ行き、ただ黙々と働き、仕事を終えると真っ直ぐに家に帰る毎日だった。 知った人もいない都会での暮らしは、家族の傷を隠して生活するのには都合よく、職場や行き帰りの電車や…

【読物】 『使い捨て家族』その13

「第十三話 引きこもり」 幸せにも、不幸にも尺度はない。 会社の倒産で、とんでもない不幸に見舞われたと思っていた昇であったが、そこはまだ、不幸の入り口でしかなかった。 大阪駅で昇と幸子を迎えてくれた高志であったが、就職して2年半ですっかり痩せ…

【読物】 『使い捨て家族』その12

「第十二話 屈辱」 高志は、早くも会社に嫌気がさしていた。会社だけでなく、仕事をすること自体が嫌になっていた。 入社後の始めての現場では、竣工を2ヶ月後に控え先輩が出社しなくなり、後を一人で任された高志は、とんでもないトラブルに巻き込まれるこ…

【読物】 『使い捨て家族』その11

「第十一話 転出」 平成6年、大学卒業と同時に大阪の建設会社に就職した高志は、先輩の下で現場での仕事をしていた。 高志の会社は、大手建設会社の下請けで成り立っている本体工事専門の会社だった。 現在、請け負っている仕事は大阪郊外の市立文化会館の…

【読物】 『使い捨て家族』その10

「第十話 思い出」 幸子の病状は落ちついたものの、仕事も家事も出来なくなっていた。 昇にとって、仕事と家事をこなすことはさして苦労でもなかった。しかし、いかにも不自由そうに歩く幸子を見ることは、なにより辛いことだった。 「あなた、ごめんなさい…

【読物】 『使い捨て家族』その9

「第九話 妻の病気」 会社が倒産した次の日、昇は思い切って幸子に倒産の事を話した。 幸子の肩が、ビクッと動くのが見えた。 昇は、この話が幸子にとってどれほど残酷な話しなのか十分に分かっていた。うつむいたまま幸子は、何も応えなかった。 「三ヶ月は…

【読物】 『使い捨て家族』その8

「第八話 絶望」 平成6年8月。 昇の会社では、社長の不機嫌な日が続いていた。 命の綱である公共工事を、今年は一つも落札出来ていなかったのである。この年に予定されている主な工事の最後の入札を控え、昇は社長に同行するよう命じられた。 行き先は、市…

【読物】 『使い捨て家族』その7

「第七話 妻の仕事」 高志が大学に入学して2年目のことだった。 幸子が長いあいだ勤めてきた事務用品会社が、突然、倒産した。経営状態が悪化しているという話しもなく、倒産のその日までみんな普通に勤務していた。 ただ、社長の姿は、朝から見かけなかっ…

【読物】 『使い捨て家族』その6

「第六話 高志の進学」 昭和天皇が崩御され元号が「平成」となった年に、高志は高校三年となった。 1学期の三者面談を終えた幸子と高志は、気まずい様子で昇の帰りを待っていた。最近、昇の会社は忙しく事務屋の昇も残業する日々が続いていた。 この日も、帰…

【読物】 『使い捨て家族』その5

「第五話 子供の成長」 翌年、山村家には、またしても大きな喜びが訪れた。 第二子の誕生である。 新しい家に引っ越してちょうど一年目に、長女・小百合が産まれた。 昇にとって、こんな嬉しいことはなかった。なにせ、理想としていた「一男一女」が授かった…

【読物】 『使い捨て家族』その4

「第四話 夢のマイホーム」 昭和50年8月末。 水田の一部を埋め立てた敷地に、30坪ほどの家が建てられていた。柱は組みあがり、屋根も板葺き作業は終わっている。 夕方になると、どこからともなく子供や主婦が集まり、餅撒きの開始を今か今かと待ってい…

【読物】 『使い捨て家族』その3

「第三話 町内会長の憂鬱」 刑事達が引き上げた頃には、巻き添えになった隣りの人家は後片付けが始まっていた。 「ねえ、空き家の方は、誰が始末してくれるんですかね。」 空き家の燃えた跡には、焦げて短くなった柱などが残っていた。さらに、敷地一杯に焼…

【読物】 『使い捨て家族』その2

「第二話 火事現場には」 翌日、8時過ぎには現場検証が始まっていた。 「はーい。写真を撮りますので、写らないようにしてくださいね。」 道路の状況から、火災現場の隅々まで撮影していた。 同時に、間取りを測ったり、なにやら図面を描いたり、念入りな調…

【読物】 『使い捨て家族』その1

「第一話 真昼の火事」 町内会長を務める富岡が異変に気づいたのは、昼寝から目覚めたばかりの2時過ぎのことだった。 「なんだか、焦げ臭くない?」 と妻の智代から確認を求められた富岡だったが、玄関を出たとたん、向いの空き家から吹き出る煙に圧倒され…

手話

皆さん、手話って知っています? なんとなくNHK教育テレビを見ていて、覚えたいな~、なんて思ったり・・・・ でも、勉強を始める根性もないし・・・・ さらに、でも、いつか勉強したいな~、って思ったり・・・・ あ~~、歯がゆい、何が言いたいのや! …

吹け吹け、桜風

昨日、五島は曇り空。 折角の桜ですが、曇り空で映えません。五島市中央公園の一角です。 吹け吹け、桜風 まだまだ暖かくはないが 山肌や公園には桜が咲き テレビから流される映像には、まだ、雪が舞い 家もなく、炬燵もなく、ストーブもなく、愛した家族さ…

福島原発の混乱から何を学ぶべきか

日本人の平常心を吹き飛ばすほどの衝撃を与えた『原発暴走』。 一進一退の事故処理に一喜一憂するだけでなく、この歴史的事件とキチンと向かい合う必要があると思います。 原発は、私たちが暮らす自然そのものすら否定してしまうのは事実。 まず、自然とどの…

君、去りぬ

一、二、三・・・・・・・ しー あ、違った。^^; 詩です。 久しぶりに、詩をアップします。 娘が嫁いだ時のものですから、かなり古い詩ですばい。 以前も、似たような詩をアップしちょります。 その時のタイトルは、「嫁ぎ行く」です。 時間が有りました…

サラリーマン川柳をシカリが・・・

皆さん、今年のサラリーマン川柳、出ましたよ~~ サラリーマン川柳に託す嘆き節、今年のベスト10決まる 5月22日19時45分配信 読売新聞 「しゅうち心 なくした妻は ポーニョポニョ」--。 第一生命保険が22日発表した「サラリーマン川柳コンクール」の…

ニオイバンマツリ

不規則、変則、飲んだくれの生活が、間もなく終わります。 飲み会に、飲み会を重ねる、ふしだらな生活。 肝臓君に、腎臓君も悲鳴を上げています。 でも、それを甘やかすようなシカリさんの生活では有りません。 なにせ、仕事ですから。。。 仕事しないと、借…

手を引く

今日は、母の日でしたね。 5月9日、長崎から五島に帰りましたが、船から下りるとき、年老いた母の手を引く白髪の紳士の姿を見ました。 ほのぼのとする風景でもあるし、自分自身に何か突きつけられたような気になりました。 ←応援クリックよろしくね~♪♪ に…

こどもの日に

今日は、「こどもの日」ですね~。 五島地方は、今日は朝からとっても良い天気ですよ~。 皆さんの周りに子どもはいますか? 幸い、ワシの周囲には子供たちが居てくれます。 ありがたい。 とにかく、賑やかです。 ワシ、7・8年前、ある団体の文書に「子ど…

言葉の死

誰しも心が折れそうな時もあるけれど、諦めてはいけません。 外は春なのに、心の中は冬、って時もあるよね。 そんな時、さまざまな物に疑問を抱き、全てを投げ出したくなる。 でも、今日の詩は、一見そのように読めるかもしれませんが、決して投げやりな気分…