江戸っ子でぃ

長崎県五島市に住む老人が、政治に関する愚痴などを書いています。

安保法案可決がもたらした独立国としての外交能力の喪失








国土のあちこちにアメリカの治外法権の基地があり、アメリカの言うがままに自衛隊を海外に派遣できる法律を整備した日本。





海外の見方も色々あるだろうが、ロシアは日本を交渉相手(つまり、独立国)とはみなさなかったようです。





 


北方領土問題、ロシア側が交渉拒否 日ロ外相会談


朝日新聞デジタル 922()59分配信


 ロシア訪問中の岸田文雄外相は21日午後(日本時間同日夜)、ロシアのラブロフ外相と会談した。会談後ラブロフ氏は「北方領土問題については協議しなかった。協議したのは、平和条約締結問題だ」と述べ、日本と北方領土交渉を行うことを拒否する姿勢を鮮明にした。

 ラブロフ氏は「ロシア側のアプローチは、日本が第2次大戦後の歴史の現実と国連憲章を受け入れることが問題の前進のために不可欠だということだ」と述べた第2次大戦の結果、北方四島はロシアのものとなり、敗戦国の日本に異議を唱える資格はない、という強硬な主張だ。「平和条約交渉とは、領土問題をめぐる交渉のことだ」という日本の立場は否定したとみられる。

 日本側が年内の実現を目指しているプーチン大統領の訪日日程も決まらなかった。

 ただ両外相は、中断していた平和条約締結問題についての外務次官級協議を10月8日にモスクワで行うと発表した。

 岸田氏は会見で「双方に受け入れ可能な解決策を作成するため、対話を続けていかなければならない。そのような認識はラブロフ大臣と共有できた」と述べ、一定の成果があったと強調した。


最終更新:922()1416


 




今回の岸田外相のロシア訪問は、大きな失敗に終わってしまった






これまで、日本とロシアは数年ごとに首脳級の協議を続けてきており、北方領土の問題は平和条約締結の問題と一連のこととして協議されてきた。しかし、今回初めて「北方領土の問題は協議しない」と拒否されたわけだ。その基本となってきたのが、日ソ共同宣言。それすら守らせることが出来ない安倍内閣は、はたして今後、国益を代表して外交が出来るのだろうか。
 


日ソ共同宣言(1956年) 


 195610月に署名され、同年12月に批准された国際約束です。
 ソ連は、歯舞群島及び色丹島を我が国に引き渡すことに同意。ただし、引渡しは平和条約締結後とされています。平和条約締結交渉を続けることとして、国交を回復しました。

<外務省HPより>


 





今回の交渉の失敗の背景には、二つの要因があると思うのですが、いかがなものでしょうか。その一つは、ロシアそのものの拡大主義路線の強化と安易にそれに対抗する欧米路線に乗ってしまった日本外交のお粗末(ロシアの拡大主義を認めるわけではありません)。二つ目は、安保法案を通したことで冒頭書いているような日本は独立国としてみなされない状況になってしまった。




安倍ちゃんが主張している「戦後レジームの見直し」。安保法制を通したことで、憲法も骨抜きにして、ある意味、戦後レジームの見直しが出来たわけである





で、どんな国になったかと言うと、外交交渉も出来ない占領下の日本に戻ってしまったということ。実に、間抜けな話ではないか。





安倍内閣ネット右翼の皆さんは、さかんに中国や北朝鮮の脅威を口にする。しかし、この間抜けな安倍内閣では、間違いなく何もできない。出来るのは、口先でののしるだけ。しかも、直接言う度胸もなく、マスコミを通じてしか言うことも出来ない。




ちなみに、中国の習近平ちゃんはアメリカの国賓として迎えられるんだよ。オバマちゃんとの会談の結果が楽しみだね。今頃、ゴルフにも疲れて日常に帰っている安倍ちゃんは、会談の内容が気になって気になって仕方ないだろうね。




ついでに一つ、例え話をすると、北朝鮮が日本に向けてミサイルを発射したとして、さて、何が出来ますか?




アメリカが何とかしてくれますか?しないよ。では、自分で何かできますか?出来ないよ。




だって、北朝鮮を取り巻く、韓国、中国、ロシアと安倍内閣の関係は最悪。この三つの国の協力がないと何もできないんだぜ。ミサイルも、ジェット機も、戦車も、イージス艦も、こうした国々の了解がないと北朝鮮に近づくことも、領空を通過させることも出来ない。




尖閣の問題にしたって、中国が尖閣に上陸したところで、アメリカは手出ししないよ。今、アメリカの防衛族の関心事は「日中間の紛争に巻き込まれない」というところにあるんだから。だから、アメリカは自衛隊の離島戦争への対応能力を高めるのに躍起になっているんですよ。知らなかった?(自衛隊のこの特別部隊は佐世保に配属されています)





外交もふん詰まり、国内では独裁を強化し、経済は国民の老後の大事な貯蓄である年金基金を使っての株価操作で何とかしのいでいる状態。日本国民は、よくもまあ、こんな状態でのんきに安倍ちゃんを支持し続けるもんだよ。





最後に、もう一度言います。安倍ちゃんの「戦後レジームの見直し」は出来ました。その結果、日本はアメリカの占領国に後戻りしてしまったという間抜けなお話でした。




 


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