日本の警察は、なぜ動ないのか【タイ代理出産】
「世も末」という言葉があるが、最近のマスコミでは、なかなか見聞きする機会がない。 |
残酷な殺人事件もそうだが、逆に、子どもを産むというカテゴリーでもおぞましいことが続発している。 |
「子供が出来ないんだから仕方ない」という考えだろうが、出来ないからどんな手段でも手に入れて良いものだろうか。 |
遺伝子にこだわった考え方かもしれないが、日本人は、昔から子供のいない家族は「養子を迎える」ということが普通だった。子供がいても、何らかの理由で養子を迎える事例も多かったと聞いている。 |
それが普通だったのである。しかし、今では「作る」のが一般化してしまって、人間としての倫理性についての議論は追いついていない。 |
コンセンサスも定まらないのに、技術だけが先行する。まさしく、科学技術の暴走状態だ。やったもの勝ち。嘘でも早く発表したもの勝ち。日本の科学が低俗化して、荒廃していくのは目に見えています。 |
さて、子どもを作るという事案で最近は、タイでの代理出産が注目されている。 |
「100~1000人の子」計画=邦人男性が代理出産で―「世界への善行」・タイ 時事通信 8月15日(金)2時30分配信 【バンコク時事】タイを舞台にした代理出産問題で、渦中の日本人男性(24)が昨年、関係者に「100~1000人」の子供をつくろうと計画していると話していたことが14日、分かった。これまでのタイ警察の調べで、男性は代理出産を通じて少なくとも15人の子供をもうけたとみられることが判明しているが、今後、子供の数はさらに増える可能性がある。 タイやグルジアで生殖医療サービスを展開し、この男性にタイで代理母を仲介した「ニュー・ライフ・グローバル・ネットワーク」共同創設者のグルジア人、マリアム・ククナシビリさんが電話取材に応じた。それによると、男性に2人の代理母を紹介し、昨年、双子を含む3人の子供が生まれた。 ところが、同時期に男性が別のクリニックでも代理出産で3人の子供をもうけようとしていたことが判明。ククナシビリさんは男性本人に会ったことはなかったが、その後も男性はククナシビリさんのスタッフに「毎年10~15人の子供が欲しい」「100~1000人の子供をもうける計画だ」と話し、さらに代理母を紹介するよう頼んだ。 動機について男性は「世界のために私ができる最善のことは、たくさん子供を残すことだ」と語ったという。
子供を「私物化」した考えの代表的事例だろう。 |
この事件で何より不思議なのは、日本の警察が反応しないことだ。日本人がやらかした事件なのに! |
おそらく事件と認識できないのだろう。 |
放置もしていないし、暴力も振るっていない。だから、虐待でもないし・・・・ということだろうか。 |
しかし、母親がいない生活を前提に、自分のコントロール下で大量生産するという事態は、はたして正常なのか?虐待の新たな事態ではないのか? |
売り主が誰かも分からない精子で子供を作ったり、他人のおなかを借りて子供を作ったり、「子どもが欲しい」という欲求のためならば何でも許さるという状況は異常だ。さらに、それを異常と感じないのも異常だ。 |
生れ出た子供は、本当の親を知らず。好きあって結婚したら、実は、兄妹だった。子供が出自を知らず、そんな事態になるのが、日常になるのだろうか。「子供」という人生を私物化し、何が何でも子どもを作るという思想は、どうなんだろう。 |
今日は、69回目の終戦記念日です。日本が二度と戦争に加担するような事態は招いて欲しくない。 |
「反戦」の根拠は、自分の命も他人の命も大事。というところに基点があるのではないだろうか。 |
ところが、自分の思いを達成するためには、子どもでさえも作ってしまうという思潮が主流の社会では、自分の思いのためには、他人を傷つけても構わないという思考もたやすく受け入れられるだろう。 |
なんと、おぞましく幼稚な社会になったものだろうか。「ならぬものはならぬ」という鉄則を守れない人民は滅びる。 |