障害者虐待、過去最多2665人!!
皆さん、お早うございます。
五島地方、今日は、明るい陽が差しながら小雨が降るという空模様でスタートです。
3月29日の『虐待を受けた障害者は過去最多2665人』と言うテレ朝のニュース。
蓄積できる知識と出来ない知識があるのだろうか、と悲しくなります。
ニュースによると、2020年度に家庭や施設で虐待を受けた障害者の数は、全国の自治体が把握しただけで2665人。
虐待は、前年度より267人増え、相談・通報件数も前年度より902件多い9421件で、いずれも過去最多。
ちなみに、相談・通報があったうち家庭で起きたものは6556件で、1775人が虐待を受けたと判断されている。
その内訳は、次の通りです。
知的障害のある人が47・5%
精神障害のある人が41・6%
身体障害のある人が17・3%
一方、虐待をした側の内訳は、次の通りです。
父親が25・2%
母親は22・6%
夫が14・8%
この他、障害者施設で起きたとする相談・通報は2865件あり、890人への虐待が確認されていますが、先日は、精神障害があり、グループホームに暮らす40代男性1人が死亡するケースも報道されていましたね。
本当に残念です。
再確認の意味で、『虐待とは』について関係資料を添付します。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
虐待(ぎゃくたい、英:abuse, maltreatment)は、繰り返しあるいは習慣的に、暴力をふるったり、冷酷・冷淡な接し方をすることである。
具体的な内容は様々で、肉体的暴力をふるう、言葉による暴力をふるう(暴言・侮辱など)、いやがらせをする、無視をする、等の行為を繰り返し行うことをいう。
身体的虐待
対象に身体的暴力を加える
心理的虐待 (精神的苦痛)
対象に心理的暴力を加える(精神的苦痛を与える)
対象にセクハラをしたり、性的暴力を加える
経済的虐待(金銭的虐待)
対象に金銭を使わせない、無心する・奨学金を勝手に使う(成長した子供・高齢者に多い)
ネグレクト(養育放棄・無視)
対象に必要な養育を提供しない、小学生ぐらいになるとお金だけ渡すこともある
教育虐待
子供の意思に反して塾や習い事漬けにする。子供の人生に割り込み、進路を勝手に決める。反発・結果を出せないと虐待する
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では、次に、虐待をする人の心理、状況について関係資料を添付します。
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虐待が行われるのは加害者側に原因があるだけではなく、様々な要因が重なった場合に起こることが多いと言われています。
そこでここでは、虐待を行う要因について紹介していきます。
3つの要因のうち2〜3つが重なり合った時、特に虐待が発生すると言われています。
周囲で似たような環境の家族がいる場合は一声かけてあげるなどの配慮を行いましょう。
①虐待者(加害者)の要因
虐待を行う虐待者(加害者)の心の要因が一番大きく関係します。
少なからず自分のフラストレーションを解消するために虐待を行うケースも少なからずありますが、他には
- 育児への不安、イライラ感
- 認知症などの症状悪化への不安、徒労感
- 過去に虐待された経験
などの要因で虐待を行なってしまう人も多くいるのです。
比較的年齢の若い親御さんが育児への不安を感じ、虐待をおこなってしまう事例は少なくありません。
このような場合は加害者自身も精神的にダメージを負っており、正常な判断ができない場合がほとんどです。
②虐待対象者の要因
虐待対象者の行動が要因となる場合もありえます。
- 子育てがしにくい子ども
- 病気や障害を持っている
- 家族に暴力を振るう
これらの特徴を持っている子どもや高齢者の方がいる家庭では虐待が発生しやすい傾向も見られるようです。
③周囲に関連する要因
虐待者・虐待対象者の要因の他に、周囲の環境が要因となることもあります。
- 家族が地域で孤立している
- 家庭環境が複雑
- 経済的な不安を抱えている
<虐待を行う人の心理とは?行動に至る3つの要因について解説 – ひだかあさんの犯罪心理学 (hidaka-mother.com)>より
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「児童虐待の防止等に関する法律」や「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」が作られて相当の年数が経過しているにもかかわらず、虐待は減らない。
どころか、増えている。
2016年には、入所者ら45人が殺傷された模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」の事件も起きた。
加害者の心理、置かれている状況など複雑な要因と被害者の何気ないしぐさや行動をきっかけとして起こされる悲劇。
障害者虐待、児童虐待、高齢者虐待。
共通するのは、弱い立場と強い立場、という両者の関係。
さらに、上記の心理の資料にもある通り、虐待する側のイライラ・不安・思い込みなどの精神的状況や過去の経験、経済的状況、労働環境など虐待者が処理できない事柄を弱者への暴力と言う形にすり替えて解決を図ろうとする卑怯な心も共通しているように思う。
障がい者への虐待の多くが、家庭や施設で行われている。
過ごす時間が長く、濃厚な関係が想定される場所だからこそ、そうした危険性が潜んでいるのでしょう。
虐待する人たちは、相手に「こうあってほしい」「こうあるべき」と言う思いを持っていて、それが思い通りに行かないとイライラが募り、ついには酷い言葉を投げかけたり、暴力に及んだりする。
このような思考の混濁は、誰しも少しは経験があるのではないでしょうか。
でも、普通は、そこで熱しないで冷静な行動を選択できる。
ここで、冷静になれない人たちに、どのような弱点があるのか分かりませんが、その「冷静になれない事情」を放置して、『法律があるから』と諭してもなかなか効果は薄いような気がします。
この「冷静になれない事情」は、おそらくその人の幼いころからの経験の中で沈殿したもので、そのような自分の事情を見つめる時間・知恵を与える仕組みの構築が必要だと思います。
相手の存在を大事に思い、自分の想いを相手にかぶせないような冷静な思考。
そうしたものを育む社会であってほしいと思います。
今日も最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。
今日一日が、皆様にとりまして、素晴らしい一日となりますようお祈りいたします。
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<4月1日の誕生花>
サクラ
花言葉:精神の美、優美な女性
<画像は、シカリさんが数年前に写したものです>