皆さん、お早うございます。
五島地方、今日も、晴れ模様でスタートです。
最近、橋下徹さんが次のようなツイートをして、「猫のような」とか「平和ボケ」とか批判されているらしい。
< 日本も含めた西側諸国、あるいは国際政治学者など「専門家」は原理原則を主張して、ウクライナに「ロシアと戦え」と言う。しかし、それでウクライナの人命は多く失われているし、このあとはもっと悲惨なことになる。たとえみっともなくても、屈辱的でもロシアに譲歩して、市民の犠牲を最小限に減らすべきだ。NATO加盟を断念するのも手である。逃げることを恥じてはいけない。人命よりも大切なものはないのだから。NATO、ウクライナ側とロシア双方が譲歩して停戦協議を進めるべきだ。 >
同じように、羽鳥モーニングショーでおなじみの玉川さんも「人命第一、妥協を模索するべき」とのコメントをして同様の批判をされているらしい。
批判しているのは、ロシア研究の第一人者と言われている中村逸郎さんや、ウクライナ人で日本在住のナザレンコ・アンドリー氏など。
共通するのは、『ロシアと協議して停戦しても協議結果を守るはずがない。なのに』と言う点。
さらに、アンドリー氏に至っては、『ロシアのウクライナ侵略が成功したら、日本も中国やロシアから領土を奪われる』とまで言っている。
また、中村氏は、ロシア人の『ウソつき体質』とまで言っている。(ちょっと、言いすぎじゃないかな~。民族対立を必要以上に煽らなくてもね。)
シカリさんは、この問題を議論するうえで幾つかの整理するべき事柄があると思います。
そうしたことを未整理のままに議論すると、とりとめのない袋小路に入ると思うのですが、違いますでしょうか。
<その1> 現代の日本人の感覚でウクライナ人の国土への愛着を理解できるか。
<その2> 21世紀の現在、19世紀型の政治が復活したということ。
まず、日本人がウクライナ人の国土への愛着を理解出来るのか、と言う問題ですけど、シカリさんは、ウクライナの歴史もまともに知りませんでした。
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ウクライナ人の起源は、古代よりウクライナに居住していたコーカソイドのイラン系のスキタイ人やサルマタイ人、東進したゲルマン系の東ゴート人やノルマン人、西進したモンゴロイドの一派テュルク系諸部族のブルガール人、ハザール人、クマン人が、コーカソイドの東スラヴ系などと混血を重ねたことによって形成されたと考えられている。また、ウクライナ人の起源においてはスラヴ系要素は決定的なものであった。
ウクライナ人は中世におけるキエフ大公国(7から13世紀)の形成者であったが、モンゴル勢力の侵略により大公国は亡ぼされた。その後リトアニア大公国の支配下に入り、ポーランド・リトアニア共和国の時代には大部分がキエフ県としてポーランド王国の行政管轄に、黒海沿岸地方がオスマン帝国の行政管轄になった。近世初めにはウクライナ・コサックがポーランド・リトアニア共和国に対して自治権を獲得しヘーチマン国家(17から18世紀)を形成したが、のちに独立を失いロシア帝国の支配下となり、そしてロシア帝国とオーストリア=ハンガリー帝国などの各国間で分割支配されることになった。ロシアなどとの戦争に敗れたウクライナ人の一部は、ルーマニアやトルコへ逃れ再起を図ったが、ウクライナ人による独立国家の成立はならなかった。
一時期、ウクライナ・コサックはポーランド・リトアニア共和国における登録コサックとなっており、この共和国においては参政権などシュラフタとしての諸権利を持っていた。ヘーチマン国家時代にはウクライナ人の半数が登録コサックと扱われた。そのため、現代でも自分はコサックの子孫であると自負するウクライナ人も少なくない。ヘーチマン国家が滅びると、多くのウクライナ人はもとの農民に戻った。一方、都市に居住する一部のウクライナ人はロシア化した。都市と農村の分断は、のちの内戦に大きな決定要因として働いた。
ロシア革命後の1917年、ウクライナ人は各勢力に分かれてそれぞれ独立を宣言した。特に、中部ウクライナのウクライナ民族主義者はウクライナ人民共和国を、西ウクライナの民族主義者は西ウクライナ人民共和国を建国し、前者は初めてのウクライナ人による近代国家となった。
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なるほど、大陸に国を構える多くの国がそうであるように、常に、周辺国との緊張関係の中で歴史を積み重ねてきたということが分かります。
そうした歴史を持つ国の国民と現代の日本人では、肌感覚としての『自分と国土』の意識レベルが違うのかもしれませんね。
もちろん、日本人でも江戸時代以前の群雄割拠の時代の人間であれば、「土地を守る」ことに現在以上の想いがあったのかもしれません。
幸い現代の日本人は、自分の住む土地が「他国になる」と言う経験を持たずに生活できている。(沖縄以外は)
今、ウクライナでは総動員令が出されていることも有り、多くの国民が『ロシア軍と断固戦う』という意識が高いということが、こちらにも伝わってきます。
そこへもってきて、『逃げろ』とか『人命第一』とか言われると、『何をボケたことを言っているの?』と言う感情も生まれるのかもしれませんね。(でも、人道主義は現代人が失ってはいけない視点だと思います。単純に「平和ボケ」と批判するのは如何なものか。)
そして、もう一つの問題。
世界中の政治家や政治学者や評論家などは、これまでの人類の歴史の積み重ねの中で培ってきた『政治的な知恵』を前提にして、『今日ある政治的倫理』を基に判断し思考していると思う。
問題は、こうした知恵とか倫理が通用するのか、という点。
例えば、中国にはウイグル人に対してジェノサイドを行っているという情報がある。
ロシアでは、プーチンの政敵や反プーチンの文化人たちが抹殺されたり、様々な弾圧を受けているという情報もある。
つまり、かつて「人民の国家」を目指したロシアや中国は、共産主義や社会主義による国づくりに失敗し、寄るべき理念を失い、民主化を模索しつつも、結果的に『帝政に戻っている』というのが現状ではないかと思います。
プーチン帝政ロシア、習近平帝政中国を前に、21世紀的政治手法は通用しないということを認識したほうが良いと思います。
帝政の国家に、「国際法を守れ」と言っても、通用しないのは明らか。どちらかが負けるか、双方が何らかの形で妥結するか、はたまた、第三国(グループ)が制圧するまでは終わらない。
では、ウクライナのロシアとの戦争はどのようになるのか。
シカリさんは、二つの点でロシアは長続きしないと思っています。(そう思いたいという面もありますね。)
一つは、ロシア経済の脆弱性から限界を迎える。16日以降、様々な金融上の限界が露呈するのではと言われています。経済制裁の効果が出てきているわけですね。もう一つは、民主主義国家を目指して模索を続けている間に国民の中にはしっかり民主主義や自由思考が根付いており国民の反感がプーチンを追い詰める、と言う考え方です。
その象徴ともいえる事件が、14日のロシア国営放送で起きたディレクターによる「反戦」デモンストレーションでしょう。また、小規模ながらロシア全土で反戦集会が見られるようになってきています。
以前の記事でも書きましたが、退役将校協会からの批判や最近では新興財閥からの批判も出ています。
軍事的にも、大規模な戦線を構築したのは良いけど、補給物資が前線に届かない所もあるみたいで、ウクライナの抵抗の前に一層窮地に追い込まれているとの見方があります。(その結果、生物兵器や化学兵器、はたまた核兵器の使用が心配されていますが・・・)
いずれにしても、こうしたことを背景に、一日も早くプーチンが追い詰められ停戦になることを祈っています。(なんだか、今日もまとまりのない記事になったな~。^^;)
今日も最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。
今日一日が、皆様にとりまして、素晴らしい一日となりますようお祈りいたします。
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<3月16日の誕生花>
ハナカイドウ
花言葉:温和、美人の眠り、艶麗
<画像は、ネットからお借りしています>