「心がプツッと切れた」と・・・。“自助”の呪縛の末に
皆さん、お早うございます。
今日の五島地方、薄い雲が空を覆った曇り模様でスタートです。
今日のネタですが、何気に読んでいた昨日の西日本新聞のタイトルが、シカリさんの心に刺さったんです。
読んでみると、こんな感じです。
『7月上旬、福岡市内のファストフード店。注文しなくても入れる飲食スペースで、路上生活を始めて間もない男性(51)は客が食べ残したポテトをつまんだ。食べ物を口に入れるのは4日ぶりだった。』
その場の風景とこの男性の現在の生活状況が、手に取るようにわかりました。
第三者の立場で、この男性の人生について軽々しく語れない。
記事によると、次のような経歴をお持ちの方です。
『元サラリーマン。独身で年収は1千万円台。営業成績が1位になり、海外の本社で表彰されたこともある。3年前、リズムが崩れた。「心がプツッと切れた」。心臓病や糖尿病も患い、出社できなくなって4月に辞めた。』
記事の中では、何が原因で心が折れたのかは、わからない。
そのような中、この男性は新型コロナの影響で苦しんでいる人を助けている。そして、それが・・・。
『失業手当は会社との手続きが苦痛で申請していない。心身の不調でよく考えることができないまま、コロナ禍で苦しむ知り合いの飲食店主の求めで750万円もの大金を貸してしまった。』
この記事では、コロナ禍という特殊事情の中で、如何ともしがたい状況に立ち至ったことを書いている。
でも、実は、このような事例は、コロナ禍前からあったし、コロナ禍で加速したというのが実態だろう。
そして、こうした人々は、多くの場合が、なかなか「公助」を求めない。
この男性も、ある意味エリート・サラリーマンだったことが、生活保護など救済制度への問い合わせをためらわせていた、らしいことが書かれている。
その心の迷いは、分からないでもない。
なぜ、多くの日本人は「公助」を求めることをためらうのか。
よく言われるのが、「恥」と言う意識が強いから、というもの。
それもあるだろう。
しかし、シカリさんが一番問題だと思うのは、家庭の中で、学校教育の中での社会生活に関する知識の提供が少なすぎるというのがあると思う。
昔なら、大家族の生活の中で、様々な知識が伝えられていたけど、今では、親と子の二代限りで、生活の知恵を伝えるのが難しい環境になっている。
その結果、社会との繋がりを会社などを通してしか実感できず、自立した社会人になれない若者が増えている。
こうして欠落している社会人としての知識の提供について、学校教育にしか求める先がない。
子育てや家庭生活を営む上で、困った時に、どこに救いを求めれば良いのか。
助けを求めて良いことを、どれほど教えてくれているのだろうか。
全てを学校に求めるのは、酷かもしれない。
それぞれの家庭で、教えているだろうか。
仮に、子ども食堂のような形で、任意で運営される「生活塾」のようなものがあれば、そちらが良いのかもしれない。
だが、こうした地域社会の資源づくりに行政は無関心だ。
こうあると良いな、という話しを書きだすときりがない。
当面、困ったら「助けを求めよう」というムードを作ることから始めよう。
ちなみに、各自治体にある社会福祉協議会が窓口になっている生活困窮者自立支援制度というものがある。
身近にお困りの方がおられたら、ぜひ、この事業を紹介していただきたい。
**************************************************************************
生活困窮者自立支援制度
- 自立相談支援事業
あなただけの支援プランを作ります。
- 住居確保給付金の支給
家賃相当額を支給します。
- 就労準備支援事業
社会、就労への第一歩。
- 家計改善支援事業
家計の立て直しをアドバイス。
- 就労訓練事業
柔軟な働き方による就労の場の提供。
- 生活困窮世帯の子どもの学習・生活支援事業
子どもの明るい未来をサポート。
- 一時生活支援事業
住居のない方に衣食住を提供します。
**************************************************************************
担当者が丁寧にサポートします。
努力しても成果が出ない場合には、行政(生活保護)に繋ぐお手伝いもします。
困った人には、遠慮せずに利用するようにお知らせくださいね。
今日も最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。
今日一日が、皆様にとりまして、素晴らしい一日となりますようお祈りいたします。
**************************************************************************
花言葉:「聡明」「上品」「愛され上手」。
誕生花:10月17日、11月4日