こんなところまで介入する安倍晋三の執念。「公平な選定をお願いします」
4年ほど前のことだが、記憶があいまいだ。
内閣府が今治市で獣医学部を開設可能な1校を募集したが、突如、1月20日、事業者として加計学園を選定した。
他に、京都産業大学も申請していたにもかかわらず、しかも、加計学園の申請内容は様々な不備があったにもかかわらず、である。
その決め手となったのが、「これは総理のご意向」との文書。
当時、官房長官だった菅氏は、『全く、怪文書みたいな文書じゃないか。出どころも明確になっていない』と否定していたけど、のちに、文科省のパソコンや愛媛県の文書の中に総理周辺が「総理の御意向」と動き回っていた事実がバレてしまった。
いわゆる加計学園事件。
この時の安倍晋三氏の行動の動機は、加計学園理事長の加計孝太郎氏とアメリカ留学時代などからのお友達だったから、お友達優先の選択をしたということだろう。
今回の件は、いわば身内の事柄なので、安倍晋三氏自身が電話をして「公平な選定をお願いします」と圧力をかけてきたことが報道されていた。身内とは言え、県連の組織があるのに、平然と介入して「公平な選定を」というズレた神経が気持ち悪い。
何かと言うと、次期衆院選に向けた自民党長崎県連での候補者選考の過程で、突如降って湧いたように出馬表明がなされた安倍氏の政策秘書・初村滝一郎氏の公認の経過のことなのです。
このニュースを見て、笑ってしまいました。
『また、やっているよ~』
次に、『権力への執念は衰えていないんだ。』という、いや~~な感じに襲われました。
こうやって、自民党の身内政治の再生産が行われ、次の世代へと引き継がれていくんだ、と改めて認識した次第。
そして、有権者は知りもしない候補者をさも素晴らしい人間のように飾り立てた言葉を信じて、貴重な一票を投じてしまう。
もちろん、有権者がちゃんと調べて投票すれば良いんだけど、多くの有権者は地元の名士である政治家の言葉を信用してしまう。つまり、地元の自民党地方議員が動けば、残念なことに多くの有権者は、そちらになびいてしまう。
そこを知り尽くした権力者の常とう手段なんだろう。
ところで、安倍晋三氏の今回の電話の動機はと言うと、初村氏が秘書であったと同時に友人の子だからと言うことだろう。
初村滝一郎なる人物がどのような人間なのか知らないが、安倍氏の秘書をしていたという経歴から見てまともな感覚の持ち主ではないだろう。
皆さん、義理人情やなんとなくという投票は止めましょうね。
新型コロナの問題でも分かる通り政治家を選ぶことは、国民の命と国の将来にかかわることなんですよ。
アホな人には投票しないように。
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「桜を見る会」の口止めか…?ここにきて、安倍晋三が長崎に送り込んだ「側近の正体」
現代ビジネス、8/16(月) 8:02配信
「公平な選定をお願いします」
総選挙に向け、早くも長崎市街を駆け回る人物がいる。自民党の公募で長崎1区から出馬する、安倍前総理の元政策秘書・初村滝一郎氏(42歳)だ。
ところが、地元の自民党関係者は総じてシラけムードだ。ある長崎県議が言う。
「公募には自民党県議など十数名が応募しましたが、選考のさなかに安倍さんから県連幹部へ電話があった。『うちの秘書が応募します。公平な選定をお願いします』と」
先の総理から「公平に」と言われて、その意味がわからない自民党関係者はいない。こうして安倍氏の「鶴の一声」で初村氏の公認が即決したことに、疑義を呈する声がいまだ燻っているのだ。
東京で長年議員秘書を務めてきた初村氏には、長崎での政治活動経験がまったくない。「落下傘候補」も同然で、1区の支援者の間では「人柄も知らないのに、安倍さんの子飼いだから応援しろと急に言われても」と冷ややかな反応が目立つ。
政治家一族に生まれた初村氏は、鈴木善幸内閣で労働大臣を務めた祖父・滝一郎氏の名前を受け継いだ。衆議院議員だった父の謙一郎氏は、加計学園理事長の加計孝太郎氏と並んで、安倍氏のアメリカ留学友達だ。
「滝一郎さんは、大阪芸大を出てビックカメラに入社しましたが、謙一郎さんから『政治家を目指している』と聞いた安倍さんが『僕のところで勉強したら』と声をかけた」(清和研議員) 17年にわたって安倍事務所の裏側を見てきた初村氏は、森友・加計・桜を見る会と、安倍氏を苦しめた疑惑の全容を知る人物とも言われる。
折しも「桜」の疑惑は再捜査が始まる。清和研では「安倍さんは初村さんが余計なことを言わないよう、口止めのために選挙にねじこんだのではないか」との声まで出始めた。
長崎1区では前回、自民党候補は比例復活。「お友達」を優先する安倍氏の顔がちらつく中、初村氏はさらなる苦戦を強いられるかもしれない。
『週刊現代』2021年8月7・14日号より