東北新社は外資比率規制違反で免許取り消し、同じ過ちを犯したフジ・メディア・ホールディングスにたいしては「口頭注意」だけ!!
びっくりするような事態。
でも、マスコミの取り上げ方は鈍い。
フジHDは、当時、気付いた時点で総務省へは届けたそうだが、今回の国会答弁の中では総務省側としては「当時の担当者が認識不足」だったため対応しなかった、とのこと。
またしても、担当者のせい。ふざけるな、担当者が報告の上がってきた事柄を「認識不足」で放置するわけがないだろうが。
間違いなく、「上からの指示」でもみ消したことは明らか。当時の担当者は、どれほど苦しんだことだろうか。それとも、意外に早く出世出来て喜んでいるのだろうか。
ところで、フジテレビについては「テラハ」とか言う番組に出演していた女子プロレスラーが自殺し、その後、経緯を明らかにするよう母親が求めているそうだが、どこも反応が鈍いみたいだね。
なかでも、BPOとかいう番組検証委員会の無責任ぶりも問題になっていますね。
番組として製作し放送している以上、当然、放送局全体の問題であるにも関わらず、個人の問題として無視しようとしている。どこまでフジに忖度すれば済むんですか。
それはそうと、外資規制違反の件では、フジHDに対しては何も制裁を加えられなかったくせに、武田大臣はいきなり放送法改正とか言い出したとか。
しかも、どこをどのような理由で、どのように改正するのか、事務方も知らないのに国会で口走ったとか。つまり、根拠のない一言で、放送界全体を緊張させたというからふざけている。
行きがけの駄賃的に、『この際、言うことをきかないとひどい目にあわすぞ』とヤクザまがいの脅迫を国会と言う場で行ったということ。
実際には、処分も出来ないくせに!!
こういう輩のことを「チンピラ」というのです。
昔、「学級崩壊」という言葉が流行ったけど、今では「国会崩壊」ですな。
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フジHD外資規制違反で飛び出した 武田総務相「放送法改正」発言はテレビ局への脅しか
日刊ゲンダイ、4/14(水) 14:20配信
大臣答弁をめぐって総務省が混乱している。
13日の衆院総務委員会には、放送法の外資規制に一時違反していたフジ・メディア・ホールディングス(傘下にフジテレビなど)の金光修社長が出席し、規制違反について謝罪。総務省側も口頭注意だけで処分を見送ったことについて「認識が甘かった」と陳謝した。そんな中で飛び出したのが、「規制を抜本的に見直す。放送法の改正も視野に検討するよう指示した」という武田総務相の答弁である。
東北新社やフジの問題を受け、総務省は、外資規制審査の担当部署の新設や放送事業者に対する定期的な規制順守状況の確認など、監視の厳格化を検討中とされる。武田総務相はさらに「法改正」にまで踏み込んだ。
大臣答弁は何を意味しているのか、総務省の担当部署に問い合わせると、「確認しております」「後ほど(電話を)お掛け直し下さい」と要領を得ない応対が何時間も繰り返された揚げ句、「具体的なご指示というより、法令のどこに問題があるかを含めてこれから検討する」(放送政策課)とのことだった。
事務方との調整なく、武田総務相が勝手に“暴走”したということか。「放送法」に触れる発言は、所管の総務大臣が口にするだけで、テレビ局への“脅し”になる。
2016年の衆院予算委員会で当時の高市総務相は、「政治的公平性」(放送法4条)を欠く放送を繰り返したと判断した場合、放送法違反を理由に「電波停止」を命じる可能性について言及したことがある。
14年には自民党が衆院選報道における「公平中立」を求める要望書を在京テレビキー局に送付、15年には報道をめぐりテレビ朝日の幹部らを党本部に呼び出してもいる。
■安倍前政権時から機会あるごとに圧力
安倍前政権時代が顕著だが、何か機会があるごとにテレビ局に対する圧力を強めている連中だけに、今度の外資規制違反をきっかけに、権力に都合のいいような法改正に手を付けかねない。
法大名誉教授の須藤春夫氏(メディア論)がこう言う。
「法改正にまで言及するとは、かなり危険。総務省が自分たちの失態を目くらましして、逆にテレビ局に脅しをかけるのは、問題のすり替えです。監視を強め、行政が頻繁にチェックするようになれば、当然、テレビ局の経営は萎縮する。メディアの自主性を奪うことになる。民放連も腹をくくって政権と距離を取らないと、どんどん付け込まれることになりますよ」
表現の自由の危機に、ゴルフや会食で癒着している場合じゃない。