江戸っ子でぃ

長崎県五島市に住む老人が、政治に関する愚痴などを書いています。

泳ぎたい

今日も蒸し暑かった。蒸し暑い中、運転手をした。



乗っている人は、呑気に世間話をするが、私は上の空。ただ、ただ、暑い!しかし、仕事だから、あっちの会場、こっちの会場と転々。



誰の運転手?まあ、そこは勘弁してくださいよ。



3時過ぎに帰宅し、午睡。眠りから覚めて、テレビをつけてみると子どもが泳いでるシーンが映されている。



そうか、暑いときには泳ぐのか・・・。えーっと、私は、何年ぐらい泳いでないのかな?



と、考えても覚えていないくらい。泳いでいない。






昔は、よく泳いだな~。泳いだというより、一日中水に浸かっていたっけ。


とりあえず、夏休みの宿題だけはしていたな。その日一日分を済ますと、隣近所の仲間を呼び集めて、川へ直行。


そうですよ。私達は、川で泳いでいましたね。




川って、面白いものでして、場所によって水温も、環境も全部違うのですよ。


砂地の浅いところは、ぬるい水。少し、上流に行くと流れのあるところは、清冽な水が流れ、水中眼鏡をかけてもぐると、フナや鮎がウヨウヨ。少し、深場に行き岩の間を覗くとウナギや川えびがいた。


そうやって、徐々に上流に行くと、やがて、両岸の木々が川面を覆い、昼間でも薄暗いところもある。そんな所には、とっても深いところがあり、子ども達からは恐れられていたもんだ。


そうした所に行く頃には、体は冷え切ってしまい。お互いの唇は、紫。歯をガチガチ言わせながら、川岸に上がる。


河童どもは、冷えた体を、灼熱の太陽で焼けた岩場に横たえ、体を温めた。


一時は、表になり、裏になり、満遍なく体を温める。


体が温まると、川岸の木に登り、食べられるものを探す。まったくの野生人だ。結構、食べられるものがあるもんだ。


そのうち、その場に飽きた子どもが川下へ向けて動き出す。移動のときは、水の中。河童に戻るのだ。


水中眼鏡でフナや鮎やウナギや川えびの様子を眺めながら、川下へぞろぞろと移動する。


集落近くの砂場に戻る頃には、太陽は灼熱の透明から、やや赤みを帯びた暖かい光線に変わっていることも、たびたびだった。




その頃になると、川岸にはきっと、どこかの爺さんか、婆さんが座っていて、「こら、いつまで泳いじょっとか。」と怒鳴る。


たまったものではない。少し上陸場所をずらす。


川から上がるときには、わざと水にぬれた砂を高く放り投げて、「バーカ、バーカ」などと、横着口をたたきながら、逃げるように家路に付いたものだった。


おそらく、黙っていてもあがるものを、と言う反抗だったのだろう。