G7に関する安倍晋三のウソ記者会見と痛い読売新聞記事
トランプ氏、G7で「シンゾウの意見なら従う」
読売新聞、6/12(火) 7:22配信
【ケベック市(カナダ東部)=池田慶太】9日に閉幕した主要国首脳会議(シャルルボワ・サミット)は、米国と欧州各国が貿易問題を巡り激しく対立した。
安倍首相は米欧の仲介役となり、首脳宣言取りまとめに存在感を示した。
サミット初日の深夜。先進7か国(G7)の首脳間の協議で、トランプ米大統領が、首相にファーストネームでこう呼びかけた。
「シンゾウの意見が聞きたい。あなたの意見なら従う」
この時、世界貿易機関(WTO)ルールに基づく貿易体制の推進を首脳宣言に明記すべきだと主張する欧州首脳に対し、トランプ氏は真っ向から反対を唱え、孤立状態にあった。トランプ氏には貿易問題を、WTOによる中立的なルールではなく、2国間交渉で優位に進めたい思惑がある。
首相は「『WTO』や『ルールに基づく』という表現が入らないのはおかしい」とする一方で、「首脳宣言がだめなら議長声明でどうか」と妥協案を示し、双方に歩み寄りを促した。
時事通信社、6/10(日) 6:21配信
【シャルルボワ(カナダ東部)時事】先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)は9日午後(日本時間10日早朝)、2日間の討議を総括した首脳宣言を採択し、閉幕した。
焦点の通商問題について、宣言は「ルールに基づく貿易」の重要性を強調し、「保護主義と引き続き闘う」と明記。北朝鮮に全ての大量破壊兵器の「完全、検証可能かつ不可逆的な廃棄(CVID)」を求めた。だが、トランプ米大統領は閉幕後に、首脳宣言を承認しないよう米代表団に指示。米国と日欧加6カ国の亀裂が際立つ異例の事態となった。
安倍晋三首相は内外記者会見で「G7が自由で公正な、ルールに基づく貿易体制の発展へ努力していくことで合意した」と説明した。
貿易問題をめぐっては、米国による鉄鋼・アルミニウムの輸入制限措置に対し、欧州各国やカナダが反発。G7首脳は9日、首脳宣言の文言調整をぎりぎりまで続け、世界経済の安定へG7の協調を優先することとした。
首脳宣言は「自由、公平かつ互恵的な貿易・投資は成長と雇用創出の主要な原動力である」と強調。世界貿易機関(WTO)をより公平な組織に近代化することも求めた。
安倍首相は会見で、自由貿易体制の維持がG7の目標と位置付けた上で、「米国もG7の一員として、この価値観をわれわれと共有している」と指摘。また、「市場をゆがめる不公正な貿易・投資慣行に、G7として断固対抗することで一致した」と説明した。
しかし、トランプ氏はツイッターで、議長国カナダのトルドー首相の会見内容に不満を示した上で、「米市場に大量に流入する自動車への関税を検討しており、コミュニケを承認しないよう指示した」と明らかにした。
北朝鮮問題について、G7首脳は史上初となる米朝首脳会談の成功に向けて、トランプ氏を後押ししていくことを確認した。宣言は、北朝鮮に核兵器や弾道ミサイルなどの「CVID」を要求。国連安全保障理事会決議の完全な履行を含め、北朝鮮に対する強力な圧力を維持すると明記した。安倍首相が訴えた拉致問題の早急な解決も盛り込まれた。
トランプ氏が提案したロシアのサミット復帰は宣言に盛り込まれなかった。首脳討議でも、ロシア復帰には慎重意見が出ていた。
宣言では中国を念頭に、東・南シナ海の現状への懸念も表明された。
「シンゾウの意見が聞きたい。あなたの意見なら従う」