三権分立と言う言葉と意味は、小学生でも知っていることだけれど、この人は・・・・。
「私は立法府、立法府の長であります」。国会で飛び出した安倍晋三首相の発言が話題を集めている。
発言があったのは5月16日の衆議院予算委員会。民進党の山尾志桜里議員の質問に答えている最中だった。
山尾氏は、民進党が提出した保育士の給与を上げる法案を国会で議論しないことを批判。「この場でぜひ一歩でも前に進めようと、対案を議論するべきだと、おっしゃること、できないんですか」
安倍首相の発言が飛び出したのはここだ。
「山尾委員はですね、議会の運営ということについて少し勉強していただいたほうがいいと思う訳なんですよ。議会についてはですね、私は立法府、立法府の長であります」
山尾氏は、安倍首相の間違いを指摘することはなく、次の話題に移っていった。
だが、ネット上には見逃さない人たちがたくさん。
Twitterユーザーのひろみ(@hiromi19610226)さんは、三権分立のしくみを示した画像を使って、ツイート。「おさらいね」2016年5月17日 17:28
taka.pea(@oceanchildhigh)さんは「TLに立法府の長という言葉が並んで謎だったが、今、それが首相の発言と知り、驚愕している。安倍首相『山尾委員は議会の運営のことについて少し勉強していただいた方が良いと思います。議会については私は立法府の長であります』」2016年5月17日 20:05
実は、安倍首相が「立法府の長」と発言するのは初めてではない。2007年5月11日、「日本国憲法に関する調査特別委員会」でも述べている。
憲法改正議論をめぐって、民主党の簗瀬進参院議員(当時)が「総理が国民とともに議論をするとおっしゃったその言葉と全く矛盾する対応を現場がしている。これどう思うんですか」と追求すると、こう答えた。
「それは、正に参議院のこの委員会の運営は委員会にお任せをいたしておりますから、私が立法府の長として何か物を申し上げるのは、むしろそれは介入になるのではないかと、このように思います」
簗瀬氏は、この場で、安倍首相の間違いを正している。
「先ほど憲法尊重擁護義務の話がございましたけれども、総理大臣として現在の憲法を尊重し擁護をすると、これは憲法にちゃんと明記されている。しかも、三権分立というものがあります。国権の最高機関として定められているのは国会である。そして、その国権の最高機関と分立する形で立法府のほかに内閣があり司法があって三権が成り立っているんです。あなたはそういう意味では行政府の長であります」
最終更新:5月18日(水)18時34分