江戸っ子でぃ

長崎県五島市に住む老人が、政治に関する愚痴などを書いています。

<川内再稼働>福島事故 忘れられたか










文字スペースの小さなブログでは書ききれないが、原発がなくても電力不足にはなっていないのに、避難計画も完全ではないのに、事故の時の国と地方・企業の責任分担も明確ではないのに、核廃棄物の最終処分の方法も確立されていないのに、原発が動き出します。











<川内再稼働>福島事故 忘れられたか


河北新報 810()110分配信


 鹿児島県薩摩川内市九州電力川内原発1号機が11日にも再稼働する。45カ月前の東京電力福島第1原発事故で、鹿児島には福島から106人が避難した。放射能から逃れ、新天地で一歩を踏み出した避難者は着々と進む再稼働の動きをやりきれない思いで見詰めている。


 <周囲は肯定的>
 あれだけの事故だったのに、もう忘れられたのだろうか-。再稼働が近づくにつれ、不信感は高まる。


 福島県白河市に住んでいた山崎テイ子さん(63)は夫博一さん(66)の故郷である薩摩川内市で暮らす。


 事故当時、体調を崩していた。落ち着いて過ごせるようにと2カ月後に引っ越した。市に紹介された市営住宅原発から10キロほど。あまりの近さに抵抗感があったが、自主避難で家計は苦しい。


 原発作業員の宿舎で食事を作るパートをしている。原発関連の仕事に就くことに葛藤はあるが、他に働き口は見つからない。背に腹は代えられなかった。


 「原発が再稼働すれば仕事が増えるね」「作業員の人たちが戻ってきたね」。周囲は皆、再稼働に肯定的だ。「目先の損得感情では幸せになんてなれない。福島に行ってみればいい…」。同僚たちの会話に無言でつっこみを入れる。


 福島県双葉町に住んでいた遠藤浩幸さん(49)、緒美(ちよみ)さん(43)夫妻は子ども3人と鹿児島市に避難した。縁もゆかりもなかったが、子どもたちの被ばくを恐れ、1000キロ以上離れた地を選んだ。


 <新基準に疑問>


 浩幸さんは東電の下請け会社に勤め、事故直後も20116月まで廃炉作業に当たった。現在は太陽光パネル設置などを手掛ける事業を営む。「新基準が本当に信用できるのだろうか。国はもう一度、安全神話をつくろうとしているように見える」


 報道を通して、鹿児島県知事や薩摩川内市長は当初から再稼働に「前のめり」な印象を受けた。その背中を押したのは住民らの「無関心」だと思っている。「福島の事故はテレビの中の出来事という感覚。結局は地元のことは地元の人が決めるんだ」

 双葉町の自宅は中間貯蔵施設の予定地になった。緒美さんは語気を強める。「放射能の不安におびえ、大切な場所を失う覚悟があるならいい。『賠償金もらっているんだろう』と非難されても耐えられるなら再稼働すればいい」


 鹿児島県内の福島県出身者は114月、避難者を支援しようと「うつくしま福島の会」を設立した。発起人の一人、霧島市で印刷会社を営む斉藤武夫さん(61)=双葉町出身=は、定期的に交流会を開き、避難者の悩みに耳を傾けてきた。


 「避難者は何度、原発に翻弄(ほんろう)されなければならないのか。落ち着いて生活できる環境を整えてあげてほしい」と切に願っている。(福島総局・桐生薫子)


最終更新:810()183


 




川内原発は、桜島、霧島、阿蘇という日本有数の火山に近接する場所にあります。







『いや、遠いよ』と言うお方もいるかもしれません。しかし、九州の大地の形成過程を調べてみてください。人間の感覚での距離と火山活動のエリアのレベルの違いが分かると思います。しかも、火山学者は、こぞって噴火の危険性を言っているのに、それを無視しての再稼働です。






それに、冒頭に記載したような問題は、な~~んにも解決していないのに再稼働を許可する国は、一体、国民の安全をどのように考えているのだろうか。安保法制では、国民の命を守るためと言っているが、白々しい。






昨日の菅官房長官の記者会見では、「一企業のことだから」とのことだったが、福島の事故の時に、国を挙げて安全の確保に取り組むと宣言したのに、再稼働にあたって国としての声明すら発表しないなんて、この国は無法状態







再稼働を望む人々の主な主張は、経済問題。雇用の確保、火力発電に頼ることで発電コストが上がって経済を圧迫している、など。しかし、雇用の問題では、他の雇用方法も考えられるし、燃料コストの問題では輸入燃料の価格下落でいくらかは改善されている。問題は、原発の事故が起きた時のリスクはカバーのしようがないということ。それに比べ、経済問題は代替が利く問題。これを同じレベルで論じること自体が間違いではないだろうか。







このような無責任な国・地方自治体・国民の存在は、とても悲しいし腹立たしい。将来へのこれほど無責任なことはない。「美しい日本を取り戻そう」とか言う人々がいるが、こんな無責任な国が美しいはずがない。







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