江戸っ子でぃ

長崎県五島市に住む老人が、政治に関する愚痴などを書いています。

江戸煩(わずら)い・・・

恋わずらいではありませんよ。

江戸煩(わずら)い。

なんじゃ、そりゃあ、って思いますよね。


恋わずらいは、心の悩み。
でも、江戸煩いは、れっきとした病気だそうです。



どんな病気かと言うと、今日は結論から言います。「脚気」です。(え?何?って感じ?)https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gotoshikari/20010101/20010101001030.gif



武士や庶民が白米を食べるようになったのは、元禄の頃。

地方から江戸に出てきた勤番侍(きんばんざむらい)や出稼ぎの職人達は、あまりお金がないため、漬物をおかずに白米を何杯も食べるという食生活をしていたそうです。https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gotoshikari/20010101/20010101001230.gif


すると、やがて足がだるくなり、麻痺するようになる。
やがては、激しく苦しみながら死ぬ人も出るようになりました。
当時は、原因もわからず、江戸に出て行った人々が罹るので「江戸煩い」と畏(おそ)れられたそうです。https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gotoshikari/20010101/20010101000540.gif


脚気は、ビタミンB1欠乏が原因でなる病気ですが、このビタミンB1、精米する過程で捨てている米ぬかに含まれているそうです。(みなしゃ~ん、白米より玄米が栄養あるんですよ~)https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gotoshikari/20010101/20010101001200.gif


もちろん、野菜などをバランスよく摂取すれば、脚気になることはないわけですが、勤番侍や出稼ぎの職人達はお金がない。
だから、わずかな漬物でご飯だけ何杯も食べる。
悲しい食生活を送っていたんですよね。https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gotoshikari/20010101/20010101000810.gif



この江戸煩いには、五代将軍綱吉も罹り練馬に別荘をつくり療養したと言います。
そこでは、することもなく尾張から大根の種を取り寄せ、栽培し、これを食べているうちに江戸煩いは完治したそうです。
これがきっかけで練馬は大根の産地になったと言うことです。
そう、練馬大根の発祥です。https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gotoshikari/20010101/20010101000800.gif


ところで、貧しい勤番侍たちも、江戸詰めを終えて国元(自分の藩)に帰ると江戸煩いは治ったそうです。
単身赴任の悲哀は、今も昔も同じなんでしょうね。https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gotoshikari/20010101/20010101001220.gif

【情報元:PHP文庫「お江戸の武士の意外な生活事情」中江克己著】

全国の良い子の皆さん、好き嫌いをせずなんでも食べようね。

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