皆さん、お早うございます。
五島地方、今日は、曇り空でスタートです。
これまで統一教会問題をほとんど取り上げてこなかったNHKが、10月2日、NHKスペシャル「安倍元首相銃撃事件と旧統一教会 ~深層と波紋を追う~」を放送しました。
このことに関して、ネット上では、早速、次のようなコメントが寄せられています。
《政治も絡む問題の根深さを改めて確認するような内容だったが、ようやくNHKもここまで報道するようになったかと思う。》
《今夜のNスペ、やっと特集としての統一教会かよ。どうかしてる。もしかして国葬が終わるまでは放送する気がなかったとか?》
《山上容疑者を取り上げるなら、殺された安倍前首相も掘り下げるべきでしょ?取り巻きばっかり調べて本質もなんもない。がっかり。》
《やはり最後のトピック「政治との関係」は自民党に忖度したな。山上氏、統一、政治との関係なら銃弾に倒れた安倍との関係を特集すべき。》
《やっとNHKが多少マトモな報道したが、安倍や岸などの保守政治家やアメリカとの関係など本質的な問題については触れずじまい》
《確かに2世問題などの解明は、あったが、とくに、政治との解明は、自民党の人数や、僅かな人についてであり、一番大事なのは、安倍元首相との関係は、一切報道は、なかった。NHKのメディアの限界か》
なかなか厳しい意見が多いですね。
確かに、安倍国葬が終わるのを待っていたかのようなタイミングでの放送は、最悪。でも、臨時国会に間に合ったので、少しは・・・。
内容も、突っ込み不足の点があるのは確かでした。
では、全く意味がなかったかと言うと、そうではないですね。
1時間とタイトな番組の中で、どれだけ伝えることができるのか、と言う制約を考えると、まずまずの出来だったと思います。
番組内容については、スペースの関係で詳しくは書けませんが、よくよく観察するとそれなりに収穫のある番組でした。
例えば、小さなことから指摘すると、統一教会の手口紹介。
献金をするのに、保険会社に勤めている人が、保険の解約の手伝いをしてくれるんだそうです。
つまり、常に裏で手を回しているんですね。
番組で証言して下さった夫婦も、『やり方はずるい、巧妙』と言っていました。
組織対組織だけでなく、個人会員あるいは協力者が統一教会の意向で会社や役所の事務を歪めてしまっているんです。
その例と思われるのが、NHK教育テレビの番組での文鮮明の言葉の刷り込み。
こうした小細工をチームとして検討することは、さすがに、考えられない。
やはり、ここもチーム内にいた信者あるいは協力者が、小細工をしたと考えるのが自然だと思う。
自民党の大物政治家に注目するのは当然だけど、こうした細かい侵略も見逃してはいけない。
次に、シカリさんが注目したのは、コンプライアンスの徹底を図るという教団の主張に、具体的内容を迫り、数値を示させた点は、一つの成果と言えるが、その内容のあいまいさへの追及は見られなかった。(時間不足かな?)
献金の上限の目安として「月収の10分の3」を示し、予算を半分に減額すると、ドヤ顔で言っているけど、「月収の10分の3」そのものが大きいし、あいまいだし、予算を半分に減額と言っても、明らかに、まだ多い。
なぜなら、韓国の信者が13万円献金する時には、日本の信者は130万円が目安と言うから、10倍。
10倍に膨らんだ予算だったんだから、10分の1に減らすのなら少しは理解出来る。
さらに、番組内では、現在行われている183万円献金問題は触れられなかった。
こうした、弱い部分を含みながらも、シカリさんが注目した「NHKの覚悟」を示す部分が、政治家と統一教会の関係の今後をめぐる部分。
まず、コメンテーターの一橋大学の中北教授が、大事な部分を抑えてくれた。
(その1)名称変更時の下村大臣の影響の解明。
(その2)警察の動きに政治家の介入の有無の解明。
この2点を指摘し、放送した点は、大きな成果と言える。
次に、政治家側と教会側の証言(ホンネ)をキチンと撮り流してくれた。
日本人の冷めやすい性格を理解し、ほとぼりが冷めたら、元通りの関係に戻れる可能性がある、と教団側も政治家側も認識している。
このことを明確に映像化したことは、一つの成果と言えると思う。
また、中北教授の次のコメントは秀逸だった。
「ナショナリストの、国民を大切にしなければならないはずの保守が日本の庶民を追い詰める統一教会と関係を持っていた。深刻で恥ずべき矛盾」
せめて90分番組だったら、もっと、核心に触れることが出来たのにな、と思いましたね。
もう一つのNHKの覚悟を示す部分は、最後の高瀬耕造アナウンサーの言葉に現れています。
これまでの報道不足の反省を含みながら、これから、しっかり取り組むという決意表明だったと思います。(書き起こしましたので、読んでください。)
『銃撃事件が起きるまで、高額献金によって崩壊した家庭があったこと、人生の選択を奪われ絶望する宗教二世がいたこと、政治や社会、メディアの目は十分には行き届いていませんでした。改革に取り組むという教会、関係を一切絶つという政治家、実態や問題が見えなくならないよう、これからしっかり見て行く必要があると感じました。』
高瀬アナウンサーの言葉が、死語にならないように願いたい。
今日も最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。
今日一日が、皆様にとりまして、素晴らしい一日となりますようお祈りいたします。
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