指導的立場にあるお方の『ピアノの発表会なんてどうでもいいでしょ』は、悲しい日本の現状。
東京五輪の開催や観客の有無をめぐる議論は、様々な立場の方々が、様々な意見を発表されています。
シカリさんも、これまで「中止だ」「無観客だ」「中止か延期だ」などとこのブログに書いてきました。
一般国民として、現時点で感じていることなど、知りうる情報を基に発言してきました。
そうした中で、どうしても気になるのが、いわば指導的立場にある方々や知識人と言われる方々の「反対意見を切り捨てるスタイル」です。
一般国民より多くの情報を知り得る立場にあり、様々な会合の中で、様々な論調を知り得ているはずなのに、国民に対して『教え諭す』ような論調ではなく、血も涙もなくバッサリ切り捨てようとする論調の方が、実に多いことに日本の知識人の倫理的レベルの低さを物語っている。
これは、とても悲しく、将来への不安を感じてしまう要因です。
今回の記事に出る夏野さんというお方も、実業家で慶応義塾大学の教授を務めておられる。そのようなお方が、『ピアノの発表会なんてどうでもいいでしょ。』と平気で言える人間性しかない。
あ、そう言えば、この前、詐欺で捕まった二人の若手官僚は、慶應義塾大学出身でしたね。偶然とはいえ、エリートのはずが、このざまです。
ところで、夏野さんの主張は、『子どもの運動会とか発表会が無観客で行われてるのに、なんで五輪はOKなのか不公平』と言う国民の意見に対して、『公平感? ピアノの発表会なんてどうでもいいでしょ。オリンピックに比べれば』とコメントされたそうです。
が、切り捨てたつもりが、『不公平』と主張している皆さんと同じで『どっちが』の考え方でしかない。なぜ、『どっちも』にならないのか?
さらには、『・・・なんだけど、それを一緒にするアホな国民感情に今年選挙があるから乗らざるを得ない。Jリーグやプロ野球だって入れてるんだから。ポリティカルな判断に尽きると思う・・・』などと述べている。
アホな国民の一人として言わせていただきますけど、統計を持たないので確定的なことは言えませんが、基本的にJリーグやプロ野球は一定の地域の人々を対象(一部追っかけ的な人もいるだろうけど)に開催しているけど、オリンピックはあらゆる競技で全日本を対象としている。(通常であれば、全世界から人が来る)
この違いの大きさを無視して、比較するのはあまりにも乱暴ではないでしょうか。と言うか、夏野さんの論調で言わせていただけば「アホなレベルの論調」だと思います。
さらには、『まあ、そのうち誰かが金メダル取ったら雰囲気変わると思いますよ』と言っておられる。そりゃあそうでしょう。嬉しいのは事実。その上に、NHKをはじめ様々なメディアを通じて、聖火ランナーの美談、選手の美談が、これでもかと流されれば、感動する国民は増えますよ。
でも、感動する人が増えれば課題は解決されたのかと言うとそうではない。
そこには思いは至らないようだ。
つまり、この夏野さんと言うお方は、金儲けに優れ、ある分野の知識は豊富だが、論理的思考面ではアホな国民と同じレベルで、何より指導的立場の人や知識人に求められる「国民に寄り添う姿勢」がないという点で、残念な人だと思います。
なんか、こうした人が多いような気がするんですけど・・・。^^;
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夏野剛氏 子供の行事と五輪の比較論をバッサリ「ピアノの発表会なんてどうでもいいでしょ」
東スポ、7/21(水) 23:04配信
実業家で慶應義塾大学特別招聘教授の夏野剛氏が21日、ニュース番組「ABEMA Prime」(ABEMA TV)に生出演。東京五輪の無観客開催に持論を展開した。
夏野氏は、共演者の「子どもの運動会とか発表会が無観客で行われてるのに、なんで五輪はOKなのか不公平感が出る」といったコメントを踏まえ「これは今年選挙があるからって理由だけだと思いますよ。公平感? ピアノの発表会なんてどうでもいいでしょ。オリンピックに比べれば」とバッサリ。
続けて「なんだけど、それを一緒にするアホな国民感情に今年選挙があるから乗らざるを得ない。Jリーグやプロ野球だって入れてるんだから。ポリティカルな判断に尽きると思う。まあ、そのうち誰かが金メダル取ったら雰囲気変わると思いますよ」と分析した。
またメディアに対しても「コロナと関係なく、リオだって『間に合うわけがない』って報道してましたよ。めちゃめちゃでした」と釘を刺し「始まったら熱狂ですよ。まあそんなもんですよ、スポーツイベントは」と論じた。