江戸っ子でぃ

長崎県五島市に住む老人が、政治に関する愚痴などを書いています。

政治や官僚の劣化を暴く材料になってほしい『赤木ファイル』。政治の劣化は、76年前の夏を想起させる。

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中央からの度重なる文書改ざんの指示に一人で抵抗を続け、しかし、抗しきれず自ら命を絶った近畿財務局職員の赤木俊夫さんが経過をまとめた『赤木ファイル』がやっと公にされた。

 

もちろん、予想された通り、関係した職員などの名前は黒塗りにしているそうだ。

 

赤木さんの奥さんの頑張りで、ここまでたどり着けた。

 

この限られた資料を糸口に、森友事件をめぐる政治家と官僚の不正を全て明らかにしてほしい。

 

普通に、真面目に仕事をしていた職員が犠牲になり、改ざんを指示した当人は、出世し退職後は天下りでのうのうと暮らせるなんて、許せない。

 

しかし、普通ならこうした官僚の不正を監視し、問題を是正すべき議員たちが、逆に、官僚たちを忖度させて、自らの私利私欲を通すための環境づくりをさせるなんて・・・。

 

どこまで腐り果てれば底が見えるのか。

 

腐り果て、劣化した現在の政治は、私的な願望を貫くために、状況分析もまともにせず、都合の良い解釈を繰り返し、どん底まで堕ちていくのだろう。

 

まるで、76年前の風景が再来しているようだ。

 

戦況は明らかに悪いのに冷静な分析をせず、終戦の判断を出来ず、ズルズルと戦争を続け、都市部への大爆撃、6月23日の沖縄玉砕、8月6日の広島、8月9日の長崎へと落ち込んでしまった。

 

今、まさにそうではないか。

 

とどまるべき決断、修正すべき決断が出来ず、オリパラに突入し、引き返すことが出来ない事態に突っ込んでいる。

 

まるで、時期まで一致している。

 

日本の今年の8月は、76年前の日本の再来となるのだろうか。

 

政治の劣化が、どれほど悲惨な状況をきたすのか、しっかり記憶する必要がある。

 

そして、専門家を利用して都合の良い言い訳でオリパラ開催に突っ走った結果が、国民生活、経済にどれほど大きなダメージを与えるのか、記憶する必要がある。

 

その結果、アスリートたちにどのような影響が出るのか、ボランティアにどのような影響があるのか、宿泊関係者にどのような影響が出るのか、シカリさんは、決して「感動」ではないと考えている。

 

スポーツの成果を素直に喜べない、むしろ、感染の複雑化で、後ろめたい気持ちにさいなむ関係者も出て来るのではないだろうか。せめて、無観客への軌道修正が出来れば、犠牲は小さくて済むのだろうが、菅総理は専門家の提言を無視し自らの戦略とともに落ちていくのだろう。

 

そして、8月を迎える。

 

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改ざん指示に抵抗の痕跡 赤木さん「納得できず」 森友学園めぐる公文書改ざん

時事通信社、6/22(火) 20:33配信

 

 財務省近畿財務局職員赤木俊夫さん=当時(54)=が自殺し、財務省が文書改ざんを認めてから3年余り。  

 赤木さんが改ざんの経緯を記した「赤木ファイル」の内容が22日、初めて明らかになった。改ざんの指示者などは黒塗りされていたが、財務省理財局から近畿財務局にメールで届いた指示を逐一記録し、改ざんを強制され葛藤していた赤木さんの抵抗の痕跡が残されていた。  

 文書改ざんは、財務省が国会議員などに説明するのに備えて行われた。赤木さんは「本省の対応」と題する文書で、改ざん指示は「詳細が不明確なまま、本省審理室(担当補佐)からその都度メールで投げ込まれてくる」と表現。上司による「本省理財局が全責任を負う」との説明には、「納得できず」と記し、「本件の備忘として、修正等の作業過程を記録しておく」とつづった。  

 初めて改ざん指示があったのは2017年2月26日。「現時点で削除した方が良いと思われる箇所があります」と、丁重な文言で決裁文書の「差し替え」が依頼された。近畿財務局幹部は「差し替えしときます」と軽く応じたが、「ご指示に従い、内容を確認して、大幅にカットさせていただきました」とした翌27日の赤木さんのメールの文面には不満も垣間見えた。  

 同年3月8日のメールでは、会計検査院による調査を前に何度も「修正」を求める理財局に対し、「既に意思決定した調書を修正することに疑問が残る」と強く反発。赤木さん以外には改ざん自体に疑義を呈したメールのやりとりはなかった。  

 文書には改ざん箇所が分かるようにきちょうめんにマーカーの線が引かれ、「変更後」などと書き込んで明示。前代未聞の大規模な公文書改ざんの過程を記録に残そうと、孤軍奮闘していた姿が浮かんだ。