江戸っ子でぃ

長崎県五島市に住む老人が、政治に関する愚痴などを書いています。

熱海市の土石流は、人災の可能性が高い!!

熱海市で発生した土石流。

 

多くの家や人を飲み込んで流れ落ち、その勢いはすさまじいものでテレビを通して見ていても怖くなるほどだった。

 

いまだに、数多くの皆様の行方が分からず、現地では消防や自衛隊の皆さんの捜索活動が行われている。本当に、ご苦労様です。頑張ってください。

 

ところで、こうした事件・事故が起きて注目されるのが、その原因。

 

本格的な原因究明はこれからでしょうが、シカリさんは、数少ない資料からでも『これは、人災だ』と断言できます。

 

一般的な山崩れの形には、次の画像のように「表層崩壊」「深層崩壊」とあるようです。

 

 

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確かに、深層の崩壊も起きている可能性はあります。しかし、一次的発生源はそうではないことは、公表されている画像で明かです。

 

次の画像は、広島で起きた土砂災害の画像です。

 

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そして、次に今回の熱海市の土砂災害の画像です。

 

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二つの画像を比べて、その違いを認識できますか?

 

下の熱海市の土石流は、ある意味、とてもきれいな土砂の流れです。それに比べて、広島の土石流は流木などを含むものです。

 

広島の画像でわかるように、一般的な山地崩壊による土石流の場合は、間違いなく流木が含まれ、それが家を破壊したりするのです。画像には見えませんが、大きな石も多数流れ降りますよね。

 

しかし、熱海市の土石流は流木などより、上の方で崩壊した家屋の材木などが下流域には流れていました。つまり、上の方では、純粋に土砂による被害で、下の方では、土砂と崩壊物体による被害です。

 

まあ、今回の記事では、これ以上は触れる必要もないし、資料もありません。

 

それより、シカリさんがビックリしたのは、この地区の上流域には、土捨て場があったとのこと。

 

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土捨て場、つまり、何らかの開発行為で不要となった土を捨てるところですね。だから、わりとキレイに見える土が流れてきたわけだ。

 

なにより、これだけ人家がある地区の上流部に土捨て場の造成を認めたこと、そうした開発行為をしていることが、ビックリです。

 

一部の情報では、例の小泉環境大臣がらみのメガソーラーの開発が進められているとか。もし、それが事実なら、大問題です。マスコミの皆さん、頑張ってくださいね。

 

太陽光発電は、ある意味、自然破壊を進めているんですよね。あちこちで。

 

関係者の皆様には、忖度することなく真実の解明を行っていただきたい。

 

まあ、それよりなにより行方不明の皆様の捜索と、復旧が進むことをお祈りします。

 

不幸にもお亡くなりになられた皆様に、合掌。

 

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岩盤から根こそぎ崩落 土砂10万立方メートル、深層崩壊か 熱海土石流

産経新聞、7/4(日) 20:57配信

 

大雨の影響で、甚大な被害をもたらした静岡県熱海市伊豆山地区の土石流。専門家は、標高の高い場所で岩盤から崩れ落ちる「深層崩壊」が起きたことにより、土石流が発生した可能性が高いとみている。また、崩れた場所には人工的に造成された地点もあったことから、「急斜面への盛り土は危険がある」とも指摘した。

山の斜面が崩れる「斜面崩壊」には2種類ある。

一つは「表層崩壊」で、地表から2~3メートル以内の表土層のみが崩れる。一方、「深層崩壊」はそれより深い場所にある岩盤から根こそぎ崩れる現象だ。一般的に深層崩壊の方が被害も大きくなる。岩手大の井良沢道也教授(砂防学)は、現場の状況から深層崩壊が起きた可能性が高いとみている。

県は4日、崩落した土砂の量は、発生源に堆積していた盛り土を含め約10万立方メートルに及ぶ可能性があると説明した。井良沢教授は「表層崩壊が複数発生したとしても、この土砂の量は発生しない可能性が高い」とみる。

伊豆山地区を襲った土石流は1回のみではなく、複数回発生したという目撃談もある。これは、逢初(あいぞめ)川の上流で深層崩壊が起き、多量の土砂が川床をせき止め、その後決壊して下流に流れたか、川床に大量にたまった土砂が上流からの水で複数回の土石流になったためとみられるという。

今回の土石流は、黒い泥が多く含まれる「泥流型土石流」とみられる。現場の映像などから、土石流には砂や石の粒があまり含まれず、粒子の細かい火山灰が水を吸い、泥っぽくなった可能性が高い。泥流型の土石流は流れが速くなりやすく、今回も「非常に流れが速かった」という。

井良沢教授は、斜面崩壊が起きた地点の映像を踏まえ、斜面の土に開いた穴から、水が噴き出しているとも指摘した。

穴は「パイプ流」と呼ばれる地下水の通り道が露出したもので、通常は木の根が腐ったり、動物が掘ったりして生じる。豪雨により、大量の水がこの穴をつたって地層に浸透していった可能性もある。井良沢教授は「これだけ激しく水が出ているものは初めて見た」と話した。

崩れた地点には人工的に造成された土地が含まれており、井良沢教授は「盛り土は10メートル以上の厚みがあるのではないか。急斜面に人工的に造成した斜面は大変危険だ」と指摘した。

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ちなみに、熱海市近辺は過去の数度にわたる火山の噴火で流れて来た溶岩などで構成される地層だそうで、ここの石が江戸城の城壁の積み石として使われているそうです。

 

簡単に深層崩壊を起こすような地層ではありません。

 

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湯河原火山(40-30万年前)

  カンラン石玄武岩から安山岩

熱海火山(60-50万年前)

  カンラン石玄武岩から安山岩、 無斑晶質玄武岩、輝石安山岩

下多賀火山(120-80万年前)

  カンラン石玄武岩から無斑晶質玄武岩、 輝石安山岩

網代火山(70-40万年前)

  カンラン石玄武岩から安山岩、 無斑晶質玄武岩、輝石安山

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