自民議員「生産性ない」発言に抗議 5千人「差別やめろ」
神奈川新聞、7/27(金) 21:54配信
【時代の正体取材班=田崎基、服部エレン】自民党の杉田水脈衆院議員が同性カップルを念頭に「生産性がない」と月刊誌へ寄稿し、LGBTなど性的少数者への行政支援を疑問視したことを受け、東京・永田町の自民党本部前で27日、デモが行われた。当事者をはじめ幅広い市民らが歩道を埋め、「差別をやめろ!」などと抗議の声を上げて杉田氏の議員辞職を求めた。
デモはツイッター上で呼びかけられ、主催者発表で延べ5千人が詰めかけた。
杉田氏は月刊誌「新潮45」で、同性カップルは「『生産性』がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいことなのか」などと主張。「普通に恋愛して結婚できる人まで『これ(同性愛)でいいんだ』と不幸な人を増やすことにつながりかねません」などと持論を展開した。
デモでは「私は22歳のレズビアンです!」と、川崎市出身の鈴木南十星さんがマイクを握った。「誰でも生きてるだけで価値がある。私は22年間、日本で生きてきて女の子が好きな女の子ってだけなのに、こんな生きづらいのかと思ってきた。私は大きな声を出せるから、みんなのためにここに来た」と嗚咽(おえつ)をこらえながら訴えた。
「20代の当事者として」と名乗って登壇した山下昴さんは「今回の杉田議員の寄稿文に、私は絶望と怒りを覚えた。差別は根強くある。自殺を考えるほど苦しんでいる気持ちをあざ笑うことを許す社会であっては絶対にならない」と張り上げた。
ツイッターでの呼びかけに応じたネパール出身の女子大学生(22)は「日本がLGBTについてこんなに遅れていることに驚いた。今日は多くの仲間のために声を上げなければと思ってきた」。東京都町田市の女性(21)は「『生産性』のあるなしで人を差別するような発言を許してはならない」と憤っていた。
この議員の主張については、自民党の先輩議員から「よくやった」とお褒めの言葉を頂いたとか。だから、この議員はめげない。
事件2年 226人献花、犠牲者悼む /神奈川
毎日新聞2018年7月27日 地方版
殺傷事件から2年。相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」には、犠牲者19人を悼む人々が集まった。殺人などの罪で起訴された植松聖(さとし)被告(28)の差別的な言動に怒りを感じる人、事件の風化に危機感を覚える人。それぞれが問題意識を抱きながら、19人に花を手向けた。 「今でもうそみたいと思う」。ほとんどの犠牲者と顔見知りだったという元職員の60代女性は、献花台の前で思い出を語った。「あの人は無口だった」。「よく散歩に出掛けたな」。女性は「今も、皆さんがその辺りにいるような気がする」と言う。献花台には、職員や利用者が折り紙で折った千羽鶴やユリが供えられ、犠牲者が好きだったバナナや団子などを模したステンドグラスが飾られていた。県によると、昨年よりも多い226人が献花に訪れたという。
園を運営する「かながわ共同会」の草光純二理事長は「なぜ守れなかったのか、大変申し訳ないという思いで手を合わせた」という。園の再建にも言及し「大変な惨状があった場所として忘れ去りたい一方、半世紀以上にわたって利用者や地元の人たちと営んできた歴史がある」と語った。
植松被告は「障害者は不幸をつくる」などと主張を続ける。娘が障害を抱えるソーシャルワーカーの平岡祐二さん(58)は「彼の考えに同調するような社会は怖い」と語った。園の近くに住む太田紀子さん(75)は、植松被告が園の職員だった過去に触れ「悔しい。地元と園はよい関係だったのに」と声を震わせた。
優生保護法に基づく強制避妊が行われていたのは、ついこの前のこと。日本と言う土壌には、怖いほどどす黒い「差別の土壌」が横たわっていることを認識し、その一員であることを認識し、「内なる敵」と戦い、公然化した差別集団との戦いを始めなければならないと考えます。