実に、微妙な結果になりましたね。非自民陣営では、「効果があった」ことを宣伝しているようですが、どのような点が良かったのか、いまいちハッキリしないですね。
政府・与党は、夏の参院選の前哨戦と位置づけていた衆院北海道5区補選で、自民新人の和田氏が野党統一候補の池田氏を破ったことに安堵(あんど)している。参院選で勝敗を左右する改選数1の「1人区」での野党共闘の出足をくじいたことになり、参院選に向け弾みとしたい考えだ。
安倍政権は経済政策「アベノミクス」や安全保障関連法の整備に一定の信任が得られたとして、「ニッポン1億総活躍プラン」や経済財政運営指針「骨太の方針」の策定を急ぎ、参院選の公約として掲げる方針だ。参院選前の大きなハードルだった補選を乗り切ったことで、消費増税をめぐる判断など、政権運営の選択肢は広がったとみられる。ただ、北海道5区補選の選挙戦は、政府・与党幹部らの想定以上の激戦となった。安倍政権の支持率は堅調だが、経済回復の足取りが鈍いことやアベノミクスの恩恵が地方に届いていないことへの批判が影響したとの指摘もある。政府・与党は参院選に向けた対応をあらためて検討する。
自民党内には北海道5区補選に負けた場合、野党共闘が進む参院選の議席減も免れないとして、衆院を解散し「政権選択の選挙」となる衆参同日選を実施するよう求める声があった。だが、熊本地震で被災地自治体の負担が大きくなることに加え、北海道5区補選で勝利したことから、党内からは首相が同日選を決断する可能性は遠のいたとの見方が出ている。【高本耕太】
最終更新:4月25日(月)4時48分
まず、前回の結果をご覧ください。
<2014年衆議院選挙(北海道5区結果)>
町村信孝 自民 131,394票(50.9%)
勝部賢志 民主 94,975票(36.8%)
鈴木龍次 共産 31,523票(12.2%)
非自民合計126,498票(49.1%)
で、今回の選挙結果は、次の通りです。
有権者総数 455,262人
投票者総数 262,374人
有効投票数 259,359票
投票率 57.63%(前回 58.43%)
和田義明 自民 135,842票(52.4%)
池田真紀 非自民123,517票(47.6%)
単純に、非自民はなぜ勝利できなかったのか、と考えてみたい。
前回選挙における得票率の差は、わずか1.8%。ところが、今回は5%近くに拡大してしまっている。
この結果の背景には、非自民で結集したが、その結果、自民系も結集した、ということがある。つまり、「新党大地」の動向が、今回の選挙結果に大きく影響を与えているのではないだろうか。
新党大地は、前回は民主候補を支持していた。しかし、今回は自民候補を支持した。安倍晋三は、この重要性を予想していた。1月には、党関係者に新党大地の取り込みを指示しており成功したわけだ。野党は、連携するかどうかでゴタゴタしている間に、自民党は勝利への枠組みを完成させていたわけだ。
新党大地が自民党と連携した背景には、鈴木宗男氏の共産党嫌いがあるという話もある。そこをほぐせなかった野党は、スタートラインでつまづいていたと言えるのではないだろうか。個人的な感情を超える連携の意義を示せなかったのは、まずかったですね。
では、今回の野党連携は無意味だったのか?そうではない。野党関係者の一部が言っているように、「意義ある戦い」だったと言える。
それは、近接した結果がもたらす効果。大きな二つの塊を見た有権者は、「やっぱり自民党は強いな~」と思う反面、「野党候補も結構やるじゃん」と思うはず。この力の均衡の実感は、今後の選挙に弾みをつけると思いますね。
そういう意味で、選挙では負けたけど、次に望みを持てる選挙になったと言える。ただ、選挙をリードする人々は、様々なアレルギーを取り除き、少しでも多くの政治集団を集める努力を日ごろから行う必要があることを認識すべきですね。選挙の直前にバタバタしてもダメ!
ところで、毎日新聞さんにお伺いしたいのですが、「出足をくじく」って何ですか?「出端(ではな)」ではないのですか?
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