逃げきれなかった3歳男児、漂着死体写真の影響
自由と民主主義を掲げて中東各国の紛争に介入を続ける西欧諸国。
「見るに見かねる」という状況もあったかもしれない。
だが、結果に責任を持てないことには、手を出してはいけない。
でも、彼らは手を出してしまい、混乱を招いてしまった。
その結果、その国は、以前より「もっとひどい状況」になり国民は国を捨てざるを得なくなってしまった。
難民男児遺体:「映像に世界が震撼」欧州首脳にも波紋
毎日新聞 2015年09月04日 11時01分(最終更新 09月05日 04時34分)
【ローマ福島良典】トルコからギリシャに向け地中海を渡る途中に死亡し、遺体が海岸に漂着したシリア難民男児の映像が中東や欧州で波紋を広げている。シリアのメディアによると、悲嘆にくれる男児の父親は「息子はシリアの苦しみのシンボルだ」と語り、同情を呼んでいる。
男児はアラン・クルディちゃん(3)。2日未明、両親と兄のガリブちゃん(5)と共に、一家でギリシャ東部コス島に向かう密航ボートに乗ったが、約30分後に高波でボートが転覆。トルコ西部ボドルム近くの海岸に遺体が打ち上げられた。アランちゃん、ガリブちゃん、母親のレハンさん(35)の計3人が死亡した。
シリアのラジオ「ロザナFM」(電子版)や英BBC放送(電子版)によると、トルコ沿岸警備隊に救助された父親のアブドラさん(40)は「妻子を助けようとしたが、駄目だった」「トルコ人の密航手引き業者は高波が来ると、自分だけ海に飛び込んで逃げた」と述べた。手引き業者に支払った密航料金は4000ユーロ(約53万円)だったという。
アランちゃんの遺体漂着の映像はインターネットのソーシャルメディアによって拡散。イタリアのレプブリカ(電子版)は「世界を震撼(しんかん)させる一枚」と報じ、シリアのテレビも「人類がこの映像を理解するのに、どれだけ時間が必要なのか」などと伝えた。
映像は欧州首脳も動かした。イタリアのレンツィ首相は「映像を見ると胸が締め付けられる。すべての人々を救助するという欧州の理想を取り戻す必要がある」と述べ、キャメロン英首相は「一人の父親として(映像を目にして)心を動かされた」と語った。
カナダ紙ナショナル・ポスト(電子版)によると、一家は過激派組織「イスラム国」(IS)が攻勢をかけているシリアのアインアルアラブ(クルド名コバニ)出身で、当初、カナダへの移住を希望していた。カナダ・バンクーバー在住のアブドラさんの姉妹がトルコ滞在費を出し、身元引受人になろうとしていたが、準備が整わなかったという。
出来ないことを、あたかも出来るような幻想を与える。
誰しも、知らず知らず犯してしまいがちな罪です。
介入の結果、以前はいなかったイスラム国と言う怪物まで発生させ、取り返しのつかない状況になってしまった。
そこから逃れる人々を、国を通過させることすら拒む国がある。(やっと、通したけど)
パンドラの箱を開けてしまったのは西欧の国々です。責任を取ったらいかがでしょうか。
責任とは、受け入れるだけでなく、生活できる基盤を保証する必要があります。今、ヨーロッパ各国では移民排斥運動が高まりを見せ、やっと逃げてきた国で、「出ていけ」コールに合わないとも限らない。
それから、何よりシリア国内の紛争を落ち着かせるためにも、まずは、外から武器等を提供することなどはやめ、混乱の深まりを防ぐ努力をする必要がある。でも、それは、当事者がテーブルにつかない限り解決の糸口は見つからない。
かつて、日本も長い長い戦乱の時代がありました。(江戸時代より前の時代)戦いにつかれて、安定を求める機運が出てきて、それを統治するシステムを構築できてやっと平和な日本が到来したのです。
歯がゆくても見守るしかない時期があるのは、国づくりも、子育ても同じではないでしょうか。(人道支援を排除するものではありません)
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