江戸っ子でぃ

長崎県五島市に住む老人が、政治に関する愚痴などを書いています。

地域における人間関係希薄化の原因は?

問われる「物質的豊かさを優先し、便利さを優先した生き方」




ウザ~イ文章です。


忙しい人は、スルーして下さい。


あ、読んでくださる人が、暇と言うことではありませんから。。。。^^;





8月26日付けの長崎新聞に、「岐路に立つ“無縁化”社会」というコラムが載っていました。




3年前の夏に長崎市内のアパートで男性の白骨死体が発見されたことに関して、「・・・家賃や光熱費の基本料金は年金がたまった預金口座から自動で引き落とされ、こうした利便性も遺体発見を遅らせた。昼間は自宅を留守にする共働き家庭、核家族化に伴い単身で暮らす高齢者、景気の悪化で結婚しない若者・・・。地域の『無縁化』はライフスタイルや社会情勢の変化に伴うもの・・・」と書き、引き続き、「だが、地域のつながりが果たしていた機能が失われると、国や自治体がそれを補完する側面が強まるだろう。・・・」と記載していました。




これを裏付ける統計があります。平成22年6月10日に警察庁が公表した「平成21年中の警察安全相談の状況について」によると「家庭・職場・近隣関係」に関する相談が、前年比3.6%増の142,945件で、6年連続で増加しているということです。



言うならば、現在の日本は、個人間で話し合いによる問題解決が出来なくなり、相談だけでなく問題解決の全てを公的機関に求める「管理社会」に流れているような気がします。今、進むか引き返すか、真剣に考え取り組む必要がある最後の時期ではないかと思います。



では、地域の人間関係の希薄化の原因は、一体、何でしょうか。

よく言われるのが、「人の流動化・過疎化」。
ところで、人が居住地を変える事由はどのような原因が考えられるでしょうか。就学、就職、転勤、結婚、離婚、被災などによる転居。
こうしたことを要因とする流動化や過疎化が、地域の人間関係の希薄化の原因なのでしょうか。

ところが、こうしたことは昔からあったこと。過疎化について言えば、昔の日本の人口は、もっと少なかったはず。しかし、それぞれの地域の人間関係はしっかり築かれていました。


もっとも重要な要因は、「地域に関わらない家族」の増加ではないかと思っています。

「家族」は、二つの面を持っています。
一つは、「血族」としての縦軸(先祖から子孫への流れ)の面と、地域における「助け合う仲間」という横軸の面です。この二つの面が、相互に作用しながら失われているように思えます。縦軸に関しては、昔のように子どもを跡継ぎにすると言う生活様式がなくなり、『子どもは、どこかで豊かに暮らしてくれれば良い。』という親の意識となり、まず、「子どもの将来」と「地域」の関係が切れてしまっています。このことは、とりもなおさず「家」と「地域」、つまり横軸の関係の崩壊を意味しています。

しかも、多くの人間の価値観は「金持ち」に重点が置かれるようになり、「金持ち」というステイタスを獲得するための会話が家庭の中心となり、人間関係(隣近所)を大事にする会話は少なくなっているのだろう。

当然、『隣近所で助け合って生きる』という考え方を子どもに教えることもないのでしょう。
他に、横軸の関係を奪っている要因としては、職住分離による居住地での生活時間の減少、さらに、田中優子先生が著書「未来のための江戸学」で指摘しているように、家の構造で「縁側」「上り框」がなくなったことによる隣近所の接触の減少など考えられます。





つまり、地域の関係の希薄化と家族のあり方の変化は、同じ根っこを持った問題と言えます。端的に言うならば、家族のあり方を考えない限り、地域の希薄化の問題は解決しないのではないかと思います。





地域の繋がりの希薄化の原因のもう一つは、町内会に加入しなくても、つまり地域の関係を築かなくても生きていけるシステムが出来ているということです。

これは、行政のあり方の結果と言える側面があります。

例えば、地域のゴミボックスの管理は多くの場合町内会が管理しています。ところが、その地区の居住者であれば町内会に加入していなくても利用することが出来ます。
また、生活環境の問題にしても、一般的には町内会長を中心にその地区で解決に務めている。一方で、個人が直接行政に働きかけても行政は動いて解決してくれる。

行政は、市民であれば、「繋がりを拒む人」でも助けないといけない。今では、そうした人々が多数派になろうとしている。皮肉なことに、その結果、行政の基盤である町内会が崩れる寸前になっている。

他に、地域の繋がりを希薄にする要因として、冠婚葬祭も昔は地区総出で行っていたが、今では、結婚式場や葬儀社が全て取り仕切ってくれる。他に、借家の確保も、昔みたいな地元の身元引受人も要らず、連帯保証人を確保するだけで、アパートでもマンションでも借りることが出来ます。




要約すると地域社会の崩壊の原因は、「家庭」の変質と「人間関係がなくても生活できる仕組み」にあるのです。このことは、同時に市民一人ひとりを行政が直接管理することに繋がり、公的負担増を引き起こし財政を圧迫する結果になっています。





多くの識者や行政が地域の希薄化を問題視して久しい。しかし、「家庭のあり方」には注目せず、漠然と「地域」と「個人」を対象として思考しているため、芳しい成果は見られません。専門家の皆様、どうか、地域の最小単位は「家庭」であるという視点から研究を深めて下さい。








あなたは先祖と同じ墓に入るのですか?そして、あなたの子供も、その墓に入るのですか?





大都会の人には、酷な質問ですね。^^;






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