江戸っ子でぃ

長崎県五島市に住む老人が、政治に関する愚痴などを書いています。

雨のクリスマス・イブ

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雨のクリスマス・イブ 
 

冷たい光のイルミネーション
家路を急ぐ幼子(おさなご)の頬を照らし
小さな胸には聖夜の楽しみ
手を引く母の顔をチラリ、チラリ

イルミネーションも無縁のガード下
壁際には、ダンボールの家たち
明かりも漏れず、ひっそりと
過ぎ去った時を隠すように
家路を急ぐ人々
見るでもなく、避けるでもなく

一人興味を示した幼子の
視線の先には、わずかな隙間に中年男
小さな心には無関心に
ダンボールの中で寝返りをうち

いつの日か
この子も、あの童話を読むのだろうか
誰もが
これほどの不幸があるものかと
訝(いぶか)りつつも涙する
あの童話を

売れ残ったマッチを
一本擦っては温まり
一本擦っては温まり
やがて、一束のマッチを擦り
穏やかに寝入った
マッチ売りの少女の話を

その様な私の思いを断ち切るように
雨が舞う
ダンボールの群れと幼子を遮断するように
雨が舞う

クリスマス・イブの冷たい雨が
もう、クリスマスですね~。

で、あっという間に、お正月。

ご来場の皆さんと皆さんのご家族のお幸せを祈っています。