「逆立ち日本論」って、面白いぞ!
先日、久しぶりに本を読んだ。 と、言っても「先日、読み終わった」のであって、1日で読んだのではない。 なにせ、遅いのだ。この本を買ったのは、7月。 読もうと思って手に取ったのは、9月。 読み終えたのが、10月中旬。 数ページ読んでは、数日休み。他の本に手を出しては、気が向いたら、 また読む。本当に適当な読み方なのだ。 良く考えると、著者に失礼な感じもするのだが・・・。 前置きは、これくらいにして、何を読んだのかというと、写真の「逆立 ち日本論」(新潮選書)という本なのだが、あの「バカの壁」で有名な 養老さんと内田樹(たつる)さんの対談を本にしたもの。 本の帯には、「“高級漫才”みたいなもんです」という養老さんのコメ ントがある。 まえがき 第一章 われわれはおばさんである 第二章 新・日本人とユダヤ人 第三章 日本の裏側 第四章 溶けてゆく世界 第五章 蒟蒻問答主義 第六章 間違いだらけの日本語論 第七章 全共闘の言い分 第八章 随所に主となる あとがき <全255ページ> 養老さんについては、みなさん十分ご存知だろう。で、内田さんとい う人は、一体何者? 十六人目の鬼嫁さんは、ご存知(?)と思うが、合気道の達人で神戸 女学院大学の教授をされているお方なのです。 ワシは、全く知らなかった。 しかし、読み進むうちに『凄い人がいるもんだ』と心底思ったよ。 <本書より抜粋> ・民族的特性のほとんどは「後づけ」です。 ・言葉の意味はつねに宙づり状態にある。でも、そういうふうに意味が 確定していなくて、ふらふらしていても「平気」というのが人間の知 性の際立った特徴だと思うのです。 ・反ユダヤ主義者たちは主観的には弱者なんです。 ・日本にはもう「成熟」という概念がなくなりつつあるような気がします。 日本がモデルにしているアメリカが、「成熟」という概念を持たない国 だから。成熟するということにさしたる価値を認めない。 取っ掛かりは、苦労した。 しかし、読み終えて思うのは、『確かに高級漫才だ』ということ。間違いない! しかも、高名な二人の漫才を一人で聞かせていただいて、 弁当まで頂いちゃった、てな、お得感があった。 文節の一つ一つに解説を加え、ワシの感想を書こうかと思ったが、 それはそれは、とんでもない紙数を必要とすることは間違いない。 漫才とは言うものの、中身が、濃いーの、濃いーの。(間 寛平風に) 手っ取り早く、みんな、自分で買って読んで、ネ!