安倍首相指示「一切ない」＝山本担当相
＜詳しくは、下記をご覧ください＞
特区を所管する山本幸三地方創生担当相は19日の閣議後の記者会見で「首相からの指示は一切ない。内閣府の職員にも聞いたが、全くそういうことを言ったことはないと報告を受けている」と説明した。
と言っても、いまいちピンとこない方のために、どういう問題なのか、おさらいを。
安倍晋三の「腹心の友」加計孝太郎氏が運営する
加計学園が、
今治市に開設予定の
獣医学部について、国家戦略特別地域の特別事業として採択し、
今治市からは
土地（約３７億円）を無償で提供を受け、
建設費についても９６億円の補助を受けるというもの。この他にも、
愛媛県からの
補助金もあるようですね。
京都産業大学の２０枚の提案書と
加計学園の２枚の提案書（しかも、「M・E・R・S」を「M・A・R・S」と間違って記載している）。
からくりは、上の時系列をご覧ください。
平成２８年１１月９日の国家戦略特区審議会において、条件の変更が行われたのです。
その条件とは、「獣医師が新たに取り組むべき分野における具体的需要に対応するため、広域的に獣医師を養成する大学の存在しない地域に限り、
獣医学部の設置を可能とするための特例を設ける。」というもの。
いかがですか？
この審議会の前に、
ヒアリングも終わっているんですよ！
普通なら、特別事業の公募をする前に決めて、公表しておくべき条件でしょう！
つまり、これは、
安倍晋三のずるい
「あとだしジャンケン」なんです。
国の事業で、こんなアホなことが行われるなんて、
独裁国家もビックリだね。
こんな立派な大学の提案を落として、お友達が運営する大学をねじ込む。
オトモダチ・ファーストの政治は、ウンザリですね。
ところで、新たに追加された条件。「近隣に
獣医学部を持つ大学がないこと」という条件は、何を目的に設定されたんでしょうか？
若者たちは、居住地の大学にしか進学しないんでしょうか？そして、大学を卒業したら、その大学のあるところにしか就職しないのでしょうか？ちなみに、四国における
獣医学部への進学や獣医師としての就職状況は次の通りだそうです。（
日本獣医師会ＨＰより）
需要も何にもない所に、なんで、変な条件が必要なの？京都に作った方が、よほど効果的じゃないの？
ところで、
今治市がかなりの負担をするわけだけど、分かりきったことですが、
地方自治体はどこも火の車。
地方交付税がないと生きていけないのが実情。
平成２９年度の一般会計予算は８１５億円だそうですが、
地方交付税が７億円も減り、財源の当てがないので財政調整
基金８億円、減債
基金１０億円を取り崩して予算編成しているんです。そんな中での大盤振る舞い。
いずれにしても、税金！！
加計学園をめぐっては、他の
自治体でも、献上が相次いでいるようです。
ところで、冒頭の
安倍晋三から指示があったのか、なかったのか、の問題だけど・・・。山本担当大臣は、ビビッて記憶も定かじゃないんですかね？
平成２８年１１月９日開催の第２５回国家戦略
特別区域諮問会議の終了間際に、
安倍晋三から名指しで
「ドリルの役割を」って、はっぱをかけられているじゃないですか。
そりゃあ、公衆の面前ではっぱをかけられれば、忖度どころじゃない、命令だから、しゃにむに頑張るよね。
この
加計学園問題、進め方もだけど、国家戦略
特別区域を設けて、政府主導で
規制緩和をして事業を展開するというものだけど、ここも大きな問題ですね。国会で
論議して決めた様々な規制（法律）を経緯もあやふやな中で、取っ払われる。
安倍晋三曰く「岩盤を崩す」わけだけど、これって、恣意的に政策を進めること以外の何物でもないでしょう。しかも、まともな記録すら残さないんだから。
反対する人とかいないんだろうかと思っていたら、いましたよ。
へんな進め方をして、失敗しても、誰も責任を取らない。なんということでしょう。
ちなみに、この日の会議で、麻生さんの質問は、八田さんとか言う人に、かる～～くスルーされています。さすがの麻生さんも歯がゆかったでしょうね。（下の方を読んでください。）
こんなすったもんだを経て、あとだしジャンケンで
加計学園に絞り込み、今年１月１０日に
加計学園が応募し、１月２０日には審議会が開催され、即、公表されています。
森友学園も同じだけど、まあ、とんとんと進むこと。これ、お役所仕事？
それはそうと、「学校法人
加計学園が、
獣医学部の設置の認可を受けたうえで」との条件が付いていますよね。
文科省で審査するんだろうけど（もう、進んでいるの？）常識的な判断をしていただきたいですね。
特に、
日本獣医師会の意見は無視できないと思うんだけど。法科大学の二の舞になるよ。
ところで、これを受けて
加計学園も記者会見を同じ日に行っていますよ。
腹立つわ～～～！！
打倒！オトモダチ・ファースト！！
打倒！安倍政権！
＜参考資料＞
平成２９年３月１４日（火）、松野博一文科大臣定例記者会見議事録より
記者）
昨日の国会でも総理が答弁されていましたが、愛媛県今治市の特区、獣医学部について、これは50数年ぶりに規制が緩和されて新設が認められるということですけれども、新設を認めるに至る経緯について、適切かどうかということを、まず伺いたいのですが。
大臣）
経緯についてお話しをさせていただきますと、今治市による国家戦略特区については、平成27年6月に内閣府に対して提案が行われ、平成28年1月には他の提案も含めて、広島県、愛媛県今治市特別区域として区域指定がなされました。その後、内閣府が主催する区域会議や今治市分科会における議論を経て、平成28年11月には、内閣府の国家戦略特区諮問会議において追加規制改革事項がまとめられたところであり、これを受けて、文部科学省と内閣府が共同で獣医学部の新設を可能とする告示の改正を行いました。
平成29年1月には、内閣府より事業者の公募がなされ、応募があった学校法人加計学園の構想について、今治市分科会が開催され、有識者の御意見を踏まえ、内閣府が中心となって農林水産省及び文部科学省との調整を経て、区域計画の認定がなされたところであります。
文部科学省においては、今月末にこれに沿った設置認可申請が行われた場合には、大学設置認可に係る基準に基づき、適切に審査を行ってまいりたいと考えております。
記者）
昨日の総理の答弁でも、働きかけをして決めたならば責任を取ると言及されていたわけですけれども、文科省として、そういう働きかけがあったということはないのでしょうか。
大臣）
全くありません。
（了）
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