◇持ち回り閣議で答弁書を決定
安倍晋三首相の妻昭恵氏が昨年の参院選で自民党候補を応援した際、昭恵氏付の政府職員が3回にわたり同行した問題で、政府は14日の持ち回り閣議で他にも10回同行したとする答弁書を決定した。野党の追及を受けて判明分を追加した。昭恵氏に関するさらなる情報開示を求める声が強まりそうだ。 それによると、公示2日後の6月24日に愛媛選挙区の山本順三氏(自民)を応援。7月3日には兵庫選挙区の伊藤孝江氏(公明)を応援するなど、同8日まで計10回、職員が同行していた。旅費はいずれも昭恵氏が負担したとしている。
また、改めて選挙応援は昭恵氏の「私的な行為」と説明。同行した職員は「公務」と位置づけているが、「首相夫人の日程の情報を得た上で、その職務を遂行する必要性を踏まえて自ら判断」したとして、同行は官邸ではなく職員の単独の判断だったと強調した。民進党の宮崎岳志氏らの質問主意書に答えた。
選挙応援への職員の同行が計13回に上ったことについて、民進党の柚木道義衆院議員は「衆院厚生労働委員会で『森友隠し』の強行採決が12日に行われたばかりで、森友隠しは『昭恵氏隠し』だ。昭恵氏の説明責任はさらに強まった」と批判した。【佐藤丈一】
[東京 14日 ロイター] -菅義偉官房長官は14日午前の会見で、北朝鮮情勢に関して、「高度な警戒監視体制を維持し、いかなる事態にも対応できるよう、緊張感をもってわが国の平和と安全確保に万全を期しているところだ」と語った。
近く北朝鮮がさらなる挑発的行為を行う可能性について菅官房長官は「常日頃から北朝鮮の核ミサイルの動向について、重大な関心をもって情報収集・分析に努めている」とする一方で、「個々の具体的な内容や状況についてコメントは控える」とした。
また米国や韓国と連携して、挑発的行動を自制し、安保理決議を順守するよう、北朝鮮に求めていく考えをあらためて示し、「わが国の平和と安全は守り抜く、そういう決意で取り組んでいる」と語った。
(石田仁志)
北朝鮮による核実験などが警戒される中、東京の新宿御苑では15日午前、安倍首相主催の「桜を見る会」が行われた。
安倍首相は挨拶の中で、やや風が強い天気を国会での森友学園をめぐる野党の追及になぞらえ俳句を披露した。
安倍首相「安倍政権も風雪に耐えて5年の月日を刻んでまいりました。特に今年の前半は本当に風雪に耐えているな、この感を強くしたわけですが、ここで一句思い浮かびました」
――風雪に 耐えて5年の 八重桜
安倍首相は緊迫する朝鮮半島情勢には触れず、賃上げの実現や働き方改革に取り組む姿勢を強調した。
また、15日は森友学園の問題で野党が説明責任を追及している昭恵夫人も参加したが、14日夜、都内で行われた後援会の会合で挨拶した際には涙を見せたという。