南スーダン。シカリさんは、そもそも派遣自体に反対です。じゃあ、PKOも反対なのかと言うと、そうでもありません。混乱した状況を放置することによって多大な犠牲が想定されるような地域に、国連軍(国ごと派遣ではなく)として相手国の理解のもとに派遣されることは、ありかなと思います。
しかし、現在のPKOは、そうではない。それだけでなく、南スーダンの場合、7月の戦闘の際には、政府軍によるNGO職員等への暴行等があったと言われています。また、一部のPKO部隊の基地への攻撃も行われていたとか。
つまり、現在の南スーダンは、前にも後ろにも敵がいる状態。仮に、その場を武力で鎮圧したにしても、その先が全く見えない状態。
こんな所に、日本の自衛隊員が派遣されることになる。
<南スーダン>駆け付け警護に手当 6000~7000円で
政府が南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣する陸上自衛隊施設部隊に新任務として付与する「駆け付け警護」で、出動した隊員を対象に支給する手当を創設することが5日、わかった。困難な任務に携わることを重く見た措置で、1回につき6000~7000円で調整している。
駆け付け警護は、離れた場所で国連や非政府組織(NGO)の職員らが暴徒などに襲われた場合、要請に応じて自衛隊員が武器を持って救援に出向く新任務。3月に施行された安全保障関連法に基づき、20日から順次派遣する交代部隊に新たに付与する。手当創設に合わせ、近く関連政令を改正する。
南スーダンで道路整備などに当たる隊員には現在、「国際平和協力手当」として1日1万6000円を支給しており、駆け付け警護を実施した場合は新手当と合わせて2万2000~2万3000円を支給する見通し。新任務の付与で隊員に精神的な重圧がかかるとして派遣期間を通じての支給を求める声もあったが、出動ごとの支給とする。
自衛隊員への手当は、2011年の東日本大震災で東京電力福島第1原発にヘリで放水した隊員に支給した1日4万2000円が最高額。海外派遣では、人道復興支援として実施したイラク南部サマワでの宿営地外活動に支給した1日2万4000円が最も高い。南スーダンへの派遣では、外務省が最も危険度の高い「退避勧告」を出している事情や新任務の重要性を踏まえ、駆け付け警護に出動した場合の手当の総額をイラク派遣に準じたものとする方針だ。PKOに参加する隊員への手当では、カンボジアPKOなどの1日2万円を超えて最高額となる。
一方、隊員が公務中に死亡した場合に遺族に支給する賞恤(しょうじゅつ)金(功労金)の引き上げは見送り、現行のまま6000万円とする。イラク派遣では最高額を6000万円から9000万円に引き上げた経緯があり、新任務付与に合わせての引き上げを検討していた。政府は駆け付け警護について「極めて限定的に実施する」との運用方針を示しており、危険性が大幅に高まるわけではないとして引き上げを見送ったとみられる。【村尾哲】
最終更新:11/6(日) 10:43
多ければ良いとか、「永田町よりは危険な所」での業務の割には多すぎるとか、言う問題ではなく、冷静に業務の内容を、その危険性を見つめて議論する必要があると思うんだけど。
毎日新聞2016年10月12日 19時13分(最終更新 10月12日 21時36分)
安倍晋三首相は12日の衆院予算委員会で、陸上自衛隊が国連平和維持活動(PKO)に参加している南スーダンの情勢を「永田町と比べればはるかに危険な場所だ」と説明した。首相は「危険な場所だからこそ自衛隊は武器を携行して活動している。リスクを否定したことはない」とも述べたが、国会周辺と比較した首相の答弁に対し、質問した共産党の高橋千鶴子氏は「断じて許せない」と批判した。
ワシら日本人は、子どもたちを戦地に送る準備に取り掛かっているという自覚を持たないといけない。この期に及んで、「自分は知らなかった」などと言い逃れは出来ない。
ところで、公務員の特殊な手当てについて、こんなのがあるそうです。(ウィキペディアより)
特殊勤務手当(とくしゅきんむてあて)は、日本の公務員に支給される手当の一種である。この手当は、著しく危険、不快、不健康又は困難な勤務その他の著しく特殊な勤務で、給与上特別の考慮を必要とし、かつ、その特殊性を俸給で考慮することが適当でないと認められるものに従事する職員に、その勤務の特殊性に応じて支給されるものである。本項では以下、原則として国家公務員の例について述べる。
放射線取扱手当(第14条)
・診療放射線技師、診療エックス線技師、エックス線助手などで、法に定める一定
の業務に従事した職員に支給される。
・支給額は一月につき7,000円である。
災害応急作業等手当(第19条)
ための人事院規則9-30の特例)第二条により、東京電力株式会社福島第一原子
力発電所の敷地内において行う作業は一日2万円が、同地域内で心身に著しい
が、警戒区域内作業で心身に著しい負担を与える作業は最大2万円が、警戒区
域内の屋内作業は2千円が、その他指定された地域に応じた金額が、それぞれ
加算される。なお、この特例は、同特例附則2の規定により、2011年3月11日にさ
かのぼって適用される。
・災害応急作業等手当の特例 東京電力福島第一原発事故等における作業1日
1,000~20,000円
死刑執行手当(第10条)
・刑務所又は拘置所に所属する副看守長以下の階級にある職員が死刑を執
行する作業又は死刑の執行を直接補助する作業に従事した場合に支給さ
れる。
・支給額は作業1回につき2万円だが、1日の作業につき、2万円を超えることがで
きない。
さあ、どの程度の業務と考えますか?
まあ、これは正当な職務を遂行した場合の手当でしょうが、仮に上官の指示を聞き違ったり、無視したりして間違った対応をした場合のその自衛隊員は、どのような扱いになるのでしょうか。
例えば、相手を間違って銃殺したりしたら、「殺人罪」に問われるのでしょうか?
緊迫した状況の中で、パニックに陥る自衛隊員もいるのではないでしょうか。
こんな危険な所に、派遣するのですよ、皆さん。
ほとんど効果が見込まれないPKOに派遣して日本の子どもたちを危険にさらし、一部の人たちの「正義感」を充足させ、政治家たちの見栄を守り、日当7000円。(協力手当16000円があるじゃないか、と言う人もいるかもしれませんね)
何とも情けない国ですよ。まずは、現在のPKOで活躍することが「正義」と言われる皆さん、政治家の皆さんが行ってくださいよ。自衛隊は、他の専守防衛の業務や災害救助の業務で忙しいのですから。
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