東電は企業として存在してよいのか?【ケーブル火災】
東京都内の約58万6000戸に影響が出た大規模停電で、原因とみられる火災が発生した埼玉県新座市の東京電力施設内のケーブルについて、東電が設置から約35年間、一度も取り換えていないことが13日、同社への取材で分かった。
ケーブルの経年劣化が火災につながった可能性があり、埼玉県警などは同日午前、火災現場を実況見分。詳しい出火原因を調べる。
東電によると、火災が起きた施設は都内の変電所に送電するケーブルが入った地下トンネル。ケーブルは地下約6.2メートルの地点にあり、計18本が3本ずつ六つの束になった状態で通っている。ケーブルは敷設されてから約35年が経過し、これまでに交換された記録はないという。
東電は停電が起きた12日の記者会見で、施設内に第三者が侵入したとは考えにくく、漏電によりケーブルから火花が飛び、絶縁用の油に引火した可能性があると説明した。
ケーブルについては目視や打音検査などで年1回点検しているが、今年6月15日に行った直近の点検で異常は確認できなかったという。
東電は「一律に(ケーブルの)寿命を定めておらず、必要に応じて修理や取り換えをしている」と説明。「敷設から35年たっているので、火災との因果関係を調査したい」としている。
オイオイ、電気ケーブルの耐用年数は管路利用の場合、10~20年だぜ。
東京電力ホールディングスの数土(すど)文夫会長は28日、東京都内で記者会見し、福島第1原発事故による賠償や除染費用が想定を上回る可能性が高まったとして、政府に負担を求める方針を明らかにした。今後本格化する廃炉に関しても支援を要請する。
帰還困難区域などの除染や廃炉作業に関しては国費の投入を求めるとみられる。賠償では支払いの終了時期を明確にするよう要請する見通し。東電は年内にも結論を出すよう求める方針だ。東電の追加支援につながるため、政府は慎重に判断する。
数土会長は費用の上振れが「経営に多大なインパクトを与える」と述べ、政府との役割分担を定めた現行の新総合特別事業計画の見直しが必要との考えを示した。電力自由化による競争の激化や柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働の遅れのほか、電力需要の減少など経営環境の変化を理由に挙げた。
原発事故の賠償費用は当初計画を上回る6兆円台に達し、除染についても現行計画の2兆5千億円を超える公算が高まっている。
政府は9兆円の交付国債枠を設けて資金援助しているが、現状のまま支払いが続けば不足する見込みで、数兆円規模で交付国債の上積みが必要となる可能性もある。
廃炉に関しては東電が自前で2兆円を手当てし、実施することになっているが、溶融燃料の取り出しに向けた作業が本格化すると、これを大幅に上回るとの見方が強まっている。新たな技術開発や、民間企業では困難な作業については国の肩代わりを求めたい考えだ。
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