北朝鮮による核実験に抗議します!
【ソウル=藤本欣也】朝鮮中央通信などによると、北朝鮮は6日正午(日本時間午後12時半)に政府声明として、朝鮮人民軍最高司令官でもある金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の命令により「初めての水爆実験に成功した」と発表した。各国の気象当局はこれに先立つ、同日午前10時ごろ、北東部にある豊渓里(プンゲリ)核実験場周辺でマグニチュード(M)5・1の揺れを確認しており、北朝鮮が4度目の核実験に踏み切ったのは確実とみられる。
北朝鮮の核実験は2013年2月以来。北朝鮮の主張通り、初の水爆実験に成功したなら、日本を含む国際社会に対する北朝鮮の核の脅威がいっそう高まることになる。8日の金第1書記の誕生日を前に国威発揚を狙ったとみられる。
同通信によると、金第1書記は昨年12月15日、水爆実験実施の命令を出し、今月3日に最終命令書に署名したとしている。
声明で北朝鮮は、水爆実験は、米国の核の脅威から国の自主権と民族の生存権を守るための「自衛的措置だ」と主張。実験は「安全かつ完璧に行われた」とし、周辺の環境に影響はないとも強調した。
さらには、「米国の極悪非道な対(北)朝鮮敵視政策が根絶されない限り、われわれの核開発中断や核放棄は絶対にあり得ない」と表明した。
聯合ニュースによると、韓国国防省は6日、北朝鮮の水爆実験発表を受け「韓国軍の監視態勢を強化する」と明らかにした。
北朝鮮は金正日(ジョンイル)総書記時代の2006年と09年に加え、金第1書記時代の13年2月に核実験を行っていたが、いずれも原爆実験で、最初の2回は寧辺(ニョンビョン)の使用済み核燃料から抽出したプルトニウムを使用したとされる。3回目はウラン型の可能性も指摘されていた。