江戸っ子でぃ

長崎県五島市に住む老人が、政治に関する愚痴などを書いています。

戦争の実相は見せられない【福岡県那珂川町】










最近、行政の判断で様々なイベントが中止させられたり、内容の変更を余儀なくさせられる事態が起きています。特に、今回の件は、普通に展示されているものを「見せられない」と判断して、中学生の劇を中止させてしまうというひどい内容です。










戦争伝える中学生朗読劇、町が中止 写真「衝撃大きい」


朝日新聞デジタル 124()934分配信


 福岡県那珂川町の人権啓発イベントで町立中学校が上演予定だった朗読劇が、町の判断で中止になった。戦時中の写真をスクリーンに映し、歌などを交えて戦争の悲惨さを伝える劇だった。写真の中に原爆で亡くなった子どもの遺体などが含まれていたことから、町は「幼い子どもらも参加するイベントで衝撃が大きい」と中止を決め、準備を進めてきた学校側も受け入れた。

 町や学校などによると、イベントは町などが主催し、町内で6日に開く「第21回人権フェスタなかがわ」。人権啓発、反戦・平和を訴えるパネル展示のほか、ステージでは劇やダンスの発表などもある。

 中学生の朗読劇は2年生数人で行い、ステージのスクリーンに第2次大戦ベトナム戦争時の写真を映しながら、説明を加えたり、歌を歌ったりして戦争の悲惨さを伝える予定だった。

 映し出す写真には、長崎原爆資料館長崎市)が「黒焦げとなった少年」「背中一面に熱傷を受けた少年」と題して展示している写真も含まれていた。これらについて、町は「衝撃が大きい」「ショックを与える」などと判断。武末茂喜町長が1日、最終的に劇の中止を決めた。武末町長は取材に対し、「会場には乳幼児から高齢者までおり、ショックを受ける人がいるかもしれない」と中止とした理由を話した。

 イベントを担当する町人権政策課は「劇を見る人への十分な説明や事前の学習がないまま、(写真が)突然出たらショックを受ける人がいるかもしれない」「イベントが迫り、修正する時間はなかった。劇の内容はすごく良いので、別の機会に発表してほしい」と話している。

 中学校では1日、校長が担当教諭や生徒に中止を説明。校長は「主催者が判断したのであれば、中止はやむを得ない」としている。

 長崎原爆資料館は、これらの写真の展示で、特に注意を促したり制限を設けたりしていない。資料館は「被爆の惨状は伝えねばならない」と話す。資料館には保育園などの見学もあるという。被爆者の一人、長崎平和推進協会継承部会の末永浩さん(79)は「ショックを受けるからと言って写真を見せなければ、何も伝えられない。語りや説明と一緒に伝えることで、被爆の実相を伝えられるのでは」と話している。(山下知子)


最終更新:124()934


 




黒こげの少年の画像などがショックを与えるから見せられない。誰が、一番初めに、そんなことを考えたのでしょうか。そして、その判断に誰も疑問符を投げかけなかったんでしょうか。変な町ですね。福岡県のここらあたりは、ヤクザが多い地域なので、町じゅうが変な価値観で覆われているのでしょうか。





修学旅行で長崎にきたことがある人なら、誰でも見る写真です。小学生でも、保育所の子どもでも、老人会のお爺ちゃんでも、誰でもです。ちなみに、8月9日前後になると、長崎では様々な原爆をテーマとしたテレビ番組が構成され放送されますが、そのほとんどにこの写真は出てきます。要するに、フツーに誰でも見ている写真なんです。




ワシ自身、何度も見ています。最初に見たのは、小学校の修学旅行の時。初めて見た写真に、ショックを受けたかと言うと、受けませんでした。ワシが鈍いのかもしれませんが、黒焦げの写真はそれが何なのかわからないのです。背中にやけどを負った少年の写真には、「いたそー」とは思いましたが、ショックを受けるほどのことはありませんでした。良く覚えているでしょう。覚えていますとも、原爆資料館で校長先生を含めて記念写真を撮ったことも鮮明に覚えていますよ。




かりに、ショックを受ける人がいるにしても、だから見せられないというのであるなら、那珂川町ではテレビなど見せられないですね。昨今のテレビ番組では、どれほど卑猥で、ショッキングな内容が放送されているか・・・。色んな情報にあふれたこの世の中で生きていくうえで、情報を取捨選択する能力は必要不可欠の能力です。




もう一つ、戦争を伝えていくうえで、残酷なものを取り除いて、何を伝えるのですか?武勇伝ですか?忠君愛国の精神ですか?




ワシが若い頃、同じ職場に戦時中に中国で特高をしていたという老人が当直するために雇用されていました。当然、いろいろ話を聞く機会もありましたが、大変ショックを受ける内容でした。




『殺した中国人を顔を上に向け土に埋め、その口を切り裂き、その中に、ウ○チをした。上官の命令だった。妊娠した女性に銃剣を突き立てたこともあった。それも上官の命令だった。自分でもひどいことをしたと思っている。こんなひどいことをさせたのは天皇だ。天皇が死刑にならなかったのは納得できない。』




そんな愚痴を聞かされました。戦場に行く前は、先生をしていたというこの老人は、戦後は戦犯として仕事にもつけず、やっとのことで生活してきたと話していました。最近の歴史修正主義者の中には、「日本人がそんなことをするはずがない」という理由で、戦場での残虐な行為を否定する人々もいます。滑稽な話ですが、こんなことを大真面目に話し、議論し、主張をしているのです。平時の日本人と、戦争と言う狂気の中の日本人を同じレベルで議論しているのです。あ、話がそれちゃった。





事実を見つめない教育はあり得ない。人権を語る人々が、実態を無視して、何を議論するのですか。何を伝えるのですか。





この那珂川町の人権政策課という所は、誰の人権を守る部署なんでしょうか。そこの課長とか、ヤクザのお友達じゃないでしょうね。いずれにしても、感覚のずれまくりの、ヤクザだけが大手を振って歩ける怖い町なんですね。(まともな職員はおらんのか)






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