江戸っ子でぃ

長崎県五島市に住む老人が、政治に関する愚痴などを書いています。

新国立は、間に合うのか











金額の問題ばかり注目されている新国立競技場の問題、はたして、オリンピックに間に合うのか?













IOC 新国立20201月までの引き渡し要求


NHK 825 1318


 遠藤オリンピック・パラリンピック担当大臣は、IOC=国際オリンピック委員会のコーツ副会長と会談し、コーツ氏は、政府が2020年の春としている新しい国立競技場の完成時期を前倒しし、2020年1月までに大会の組織委員会に引き渡すよう求めました。


 遠藤オリンピック・パラリンピック担当大臣は25日、2020年の東京オリンピックパラリンピックの準備状況を監督するIOC=国際オリンピック委員会のコーツ副会長と会談し、大会の組織委員会の会長を務める森・元総理大臣も同席しました。


 この中で、遠藤大臣は、新しい国立競技場の整備計画の検討状況について、「今月中にスタジアムの性能やコストの上限、工期を示した形で整備計画を決定し、来月上旬にも速やかに事業者の公募に着手する」と説明しました。そのうえで、遠藤大臣は、「なんとしても大会に間に合うように確実に完成させることが責務で内閣全体として責任を持って取り組んでいく」と述べました。


 これに対し、コーツ副会長は、「新しい国立競技場が十分な時間をとって最終的ないろいろなテストができるようなタイミングで大会の組織委員会に引き渡されることを心より希望している」と述べ、政府が2020年の春としている完成時期を前倒しし、2020年1月までに大会の組織委員会に引渡すよう求めました。


 








今月中に整備計画を決定し、来月に設計事業者の公募を行うとのことですが、そのあとは、どうなるんだろうか。




ある施設の事業進行計画では、次のようになっています。ちなみに、事業規模は約600億円。

   基本計画作成  8か月
   基本設計作成  8か月
   実施設計作成  8か月 
   工事期間     36か月~40か月



これだけで、5年が必要ですが、普通この中に「設計業者選定」「工事業者選定」という手続きが必要になります。もちろん、これをまとめてやる方法もあるのでしょうが、それぞれ6か月は必要だと思います。となると、1年。通算で、6年は必要となります。





え~~~っと、東京オリンピックの開会式は2020年7月24日。でも、IOCは2020年1月には引き渡すように求めている。




もう一度、上の例で必要期間を考えてみよう。

   
     基本計画作成  今月決定
     設計業者選定  2015年9月~2016年3月
     基本設計作成  2016年4月~2016年9月(作業期間を6か月として)
     基本設計検討  2016年10月~2016年12月(政府内部で検討・決定)
     実施設計作成  2017年1月~2017年6月(作業期間を6か月として)
     工事業者選定  2017年7月~2017年12月 
     工事期間     2018年1月~2021年1月(工期を36か月として)


これを実施設計を工事業者に行わせる方法だと、次のようなことが考えられる。



     本計画作成  今月決定
     設計業者選定  2015年9月~2016年3月
     基本設計作成  2016年4月~2016年9月(作業期間を6か月として)
     基本設計検討  2016年10月~2016年12月(政府内部で検討・決定)
     工事業者選定  2017年1月~2017年6月
     実施設計及び  2017年7月
     工事期間             ~2020年7月(工期を36か月として)


このプランで、各作業をひと月ずつ短縮すると、政府が言っている「2020年春完成」が可能となる。




しかし、IOCが求めるように、大イベントの前には色んな準備作業やリハーサルが必要となる。「春完成」は非常識な話だ。オリンピックの成功を願うならば、1年くらい前に完成するのが常識だろう。




さて、そこで問題は、「春」から「1月引き渡し」への変更が可能かと言う点ですが、1月引き渡しを可能とするためには、2019年10月には完成し、役所の完成検査などの手続きを終える必要があります。となると、工期を半年短縮する必要があります。





常識的に、無理ですね。可能であるとするならば、本体の重要な部分を除いて、仮設で対応するという方法しかないと思う。





この競技場の問題、色々指摘され始めたのは、昨年の7月頃からの話し。その時点で真剣に対応していれば、そう無理なく建設できたと思うのだけれども、すでに時は遅し。




文部科学省と安倍シンゾーの責任は重い。




心配なのは、こうした無理な計画につきものなのが、自殺者です。上は「間に合わせろ」と無理強いをし、自分たちの責任にはほっかむり。そのしわ寄せは現場の職員に全てかぶせられる。そして、どうしようもない状況で担当者たちは死を選ぶのです。とんでもないブラック政府です。





作業に着手する前に、責任を明確にし、その責任を現場職員に押し付けないような環境を作ってほしいものだ。(安倍は、次期総裁(任期3年)も確実なようだが、オリンピックの時には、さすがにいないだろう。つまり、な~~んも責任を取らなくて逃げ切れるわけだ。)






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