江戸っ子でぃ

長崎県五島市に住む老人が、政治に関する愚痴などを書いています。

NPT会議の決裂は、ロシアだけの責任なのか?



 

皆さん、お早うございます。

 

 

五島地方、今日も、晴れ空でスタートです。

 

 

 

 

このニ・三日「NPT会議、土壇場で再び決裂 ロシア反対、文書不採択―揺らぐ核不拡散体制」と言うような記事やテレビ報道を目にする。

 

 

ニューヨークの国連本部で開かれていた核拡散防止条約(NPT)再検討会議が、最終日の26日、最終文書案にロシアが反対し、決裂して何ら成果を得られずに閉幕したというもの。

 

 

 

 

今回の再検討会議では、保有国に核兵器の「先制不使用」政策採用を促す記述を文書の草案に入れる議論もされたが削除され、非保有国が推進する核兵器禁止条約への言及を弱めながらも残すなど妥協点を探る協議が続けられていると報道されていた。

 

 

予定より約4時間半遅れの26日夜(日本時間27日朝)に始まった最後の全体会合でスラウビネン議長は「たった一つの加盟国から異議があった」と報告し決裂が明らかとなった。

 

 

これに続いて、ロシア代表が文書案は「あからさまに政治的だ」と批判し「残念ながらこの文書案にはコンセンサスがない」と述べたそうです。

 

 

一体、何があったのかと言うと、最終文書案は、ロシア軍が占拠したウクライナのザポロジエ原発での軍事活動に「重大な懸念」を表明しつつ、ロシアを名指しする文言は削除し、ロシアに配慮を見せる一方で、核保有国に対し、ウクライナの核放棄と引き換えに同国の安全を米英ロが保障すると約束した1994年の「ブダペスト覚書」を順守するよう求めていたそうで、一時は、合意間近、と囁かれていました。

 

 

ところが、最後の最後に、どんでん返し。

 

 

シカリさんは、ロシアのウクライナ侵攻もザポロジエ原発をロシア軍兵士が制圧していることも反対です。

 

 

ただ、今回の件では、ロシアを批判する側の『ゴリ押し、イチャモン』のような側面があるような気もしている。

 

 

何より、この場は、核拡散防止条約(NPT)再検討会議だということ。

 

 

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出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』

核兵器の不拡散に関する条約(かくへいきのふかくさんにかんするじょうやく、英語:Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons、略称:NPT)は、核軍縮を目的にアメリカ・フランス・イギリス・中国・ロシアの5ヶ国以外の核兵器保有を禁止する条約である。略称は核拡散防止条約(かくかくさんぼうしじょうやく)または核不拡散条約(かくふかくさんじょうやく)とも呼ばれる。

概要(一部抜粋)

この条約は核兵器廃絶を主張する政府及び核兵器廃絶運動団体によって核兵器廃絶を目的として制定された。核保有国は核兵器の削減に加え、非保有国に対する保有国の軍事的優位の維持の思惑も含めて核保有国の増加すなわち核拡散を抑止することを目的として、1963年に国連で採択された。

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核兵器の不拡散に関する条約」に基づく会議なのです。

 

 

ザポロジエ原発の適正な管理をここで協議することが適当なのか。

 

 

この問題には、二つの側面があると思います。

 

 

一つは、文字通り原子力発電所の適正な管理。

 

 

もう一つは、ロシアの武力によりウクライナ侵攻に伴うウクライナ資産の制圧。

 

 

この二つをNPTの場に持ち出すことは妥当なのか。

 

 

シカリさんは、強い違和感を持ちます。

 

 

常識的に考えれば、別の協議の場があるのに、なぜ、ここに持ち出したのかと言う疑問があります。

 

 

例えば、原子力発電の適正管理のことではIAEAでの協議が妥当だろうし、ロシアの武力によるウクライナ侵攻の問題に関しては国連安保理での協議が妥当だと思う。

 

 

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出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』

国際原子力機関(こくさいげんしりょくきかん、: International Atomic Energy Agency、略称:IAEA)は、国際連合の保護下にある自治機関である(国連の専門機関ではない)。本部はオーストリアのウィーンにあり、トロントと東京の2か所に地域事務所、ニューヨークとジュネーヴに連絡室がある。

目的

原子力の平和的利用の促進。原子力の軍事利用(核兵器開発)の防止。

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出典: フリー百科事典『ウィキペディアWikipedia)』

国際連合安全保障理事会(こくさいれんごうあんぜんほしょうりじかい、英語: United Nations Security Council、UNSC)は、国際連合の主要機関の1つ。世界の平和と安全の維持に主要な責任を負っており、国際連合の6つの主要機関の中で最も大きな権限を持ち、法的に国連加盟国に拘束力を持つ決議を行うことができる、事実上の最高意思決定機関である。

特徴

日本語では安全保障理事会国連安保理安保理(あんぽり)とも略称される。

安保理が機能しなくなった場合、国連総会が「平和のための結集」決議に基づき、軍事的措置を含む行動を加盟国に対し勧告することができる。

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こうした協議の場があるにもかかわらず、なぜ、NPTの場でこうした問題を持ち出したのか、疑問だらけです。

 

 

しかも、後退をしつつも合意の可能性が見えていたのに、突然、ザポリジエ原発問題が取り上げられ、挙句の果てには、この結末。

 

 

ウクライナ侵略の過程でロシアが核兵器使用をちらつかせることもあったが、だからと言って、場違いなところに提起されたのは、ロシアにとって「政治的」と構えてしまうのは仕方がないような気がする。(逆に言えば、ロシアを共通の「敵」に仕立てるチャンスだったのかも)

 

 

誰が、どのような思惑で、このような難題を、しかも、場違いなところに持ち出したのか。

 

 

ここが明らかにならない限り、ロシアを批判するだけでは片手落ちなような気がしてならない。

 

 

マスコミの皆さん、どうぞ、頑張ってください。

 

 

ちなみに、NPTは、2015年の前回会議に続き土壇場の不採択で、次回は26年にニューヨークで開かれることが決まったそうだが、果たして、意味のある会議なのか、そこも疑問だ。(シカリさんには、核保有国による核兵器専制支配を合法化する手段にしか見えない。)

 

 

 

 

 

今日も最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。

 

 

今日一日が、皆様にとりまして、素晴らしい一日となりますようお祈りいたします。

 

 

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