プーチンの言い訳から見えるもの。
皆さん、お早うございます。
五島地方、今日は、曇り空でスタートです。
4月12日、極東アムール州のボストーチヌイ宇宙基地で、プーチン大統領とベラルーシのルカシェンコ大統領との共同記者会見が行われましたが、色々と面白い内容が含まれていましたね~。
この宇宙基地での会見そのものは、毎年恒例の行事でしょうが、今年は、2月24日のウクライナ侵攻後、初めての記者会見と言うことで、プーチンサイドの心理が読めるものでしたね。
まずは、プーチン大統領の主な発言を読んでください。(あちこちのニュースから拾い集めました。番号は、シカリさんが説明のために付けました。)
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①「(ブチャでの虐殺について)シリアで化学兵器が使用されたと騒がれたときと同じように、欧米アメリカ側のフェイクである」
②「戦闘を激しくすれば軍事作戦をもっと早く進められるが、犠牲者を伴う。我々は計画に沿って粛々と作戦を実行する」
③「こういう風に言うと奇妙に聞こえるかもしれないが、ロシアとベラルーシ、ウクライナは一つの民族なんだから、隣のルカシェンコ大統領も言っていたように、ウクライナ東部を救い、ロシアの安全保障のため、悲劇だが他の選択肢がなかった」
④「状況は悲劇だが、ウクライナ人は兄弟のような民族だ」
⑤「欧米諸国がロシアとベラルーシに対し制裁の全面戦争を仕掛けている現状では、両国が統合を深めていくことが重要だ」
⑥「(停戦交渉について)ウクライナ側が当時(3月末)、トルコの合意から後退したため、こう着状態に陥っている」
⑦「ベラルーシは今後の交渉場所に非常に適している。交渉するのであればベラルーシがいい」
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今回の記者会見で、まず、注目すべき点は、一人での会見でなく、ルカシェンコ大統領との共同会見と言う形で行われ、ロシア国内への『孤立していませんよ』アピール感が見え見えでしたね。
また、会見内容から『世界の批判をちゃんと把握』しているということが伺えます。(①より)
次に、『ロシア国内での不安の声も把握していて、その不安への回答が会見の大部分を占めている』と言うことが言えます。
②では、作戦が旨く行っていないことの言い訳を述べ、③では、「こういう風に言うと奇妙に聞こえるかもしれないが」と、わざわざ前置きして、かつての同盟国への侵攻を「ウクライナ東部を救い、ロシアの安全保障のため、悲劇だが他の選択肢がなかった」と言い訳している。
しかも、④「状況は悲劇だが、ウクライナ人は兄弟のような民族だ」と付け加えて、『自分は非情な人間ではない』とアピールしている。
さらに、ロシア国内で出始めているであろう経済不安については、⑤「欧米諸国がロシアとベラルーシに対し制裁の全面戦争を仕掛けている現状では、両国が統合を深めていくことが重要だ」と『欧米諸国のせいであり、ベラルーシも被害を受けている。ロシアだけではない。ロシアとベラルーシの経済統合と言う未来がある』と言う希望と言うか強がりを見せている。
なお、戦争の終結については、⑥で『ウクライナのせいで停戦協議が旨く行っていない』と言い訳をし、⑦には、「ベラルーシは今後の交渉場所に非常に適している。」と述べ、暗に『ベラルーシに仲介してもらいたい』と言う本音(弱気)を漏らしている。
さて、12日の会見でのプーチンの言い訳オンパレードを見ていただきましたが、果たして、これがロシア国内、あるいは、プーチン自身のどのような状況を表すものなのでしょうか。
判断材料として、もう一つ、12日付の英紙ザ・タイムズは、『ウクライナ侵攻の難航を受けて、ロシア情報機関「連邦保安局(FSB)」に所属する職員約150人が追放された。侵攻前に「虚偽の情報」を大統領府に提供した責任』と報道していますが、他にも、『対外諜報(ちょうほう)部門トップが自宅軟禁後、刑務所に送られた』とも報じています。
こうしたいくつかの情報をつなぎ合わせて考えると、プーチンは焦っているのかな、とも感じます。
前段で解説しました数々の言い訳も、ある種の「うまく運ばないことへのいら立ち」や「戸惑い」さらには「弱気」が出ているのではとも考えられますね。
こうしたプーチンの「いら立ち」「戸惑い」「弱気」が、今後の判断、行動にどのように影響して行くのか興味深いですね。
まかり間違っても、激高し、逆恨み的にこれ以上常識はずれな選択をしないことを祈るのみです。
今日も最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。
今日一日が、皆様にとりまして、素晴らしい一日となりますようお祈りいたします。
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<4月15日の誕生花>
花言葉:おしゃべり、でしゃばり、おせっかい、推測ではやはりNO
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