皆さん、お早うございます。
五島地方、今日は、冷たい小雨舞う空模様でスタートです。
さて、新型コロナ感染症をめぐっては、専門家の間では、『そろそろピークでは』などと言う話も出てきていますが、生活レベルでは感染拡大の真っ盛り。
当然、必要なのは「不要不急の外出、多人数での集会・会食」などを控えること。
そんな中、6日、岐阜市内で自民党の憲法改正実現本部が企画した集会が開催され、岐阜県議などが参加したそうです。
その中で、古屋圭司本部長は「いよいよ全国運動を展開します。今日ここが事実上のキックオフの日で、記念すべき日になりました」と挨拶をされたみたいです。
古谷本部長は、引き続き次のような発言をされたそうです。
・国民が国民投票に参画する機会を奪っている。立法府の不作為だ。(憲法改正の是非を問う国民投票が一度も実施されていない現状について)
・こうした憲法集会を5月の連休前までに全都道府県で開催することを目指す。
政府・各自治体が、必死で「人流抑制」を国民に呼びかけているのに、自民党は不要不急の「改憲集会」なるものを全国各地で開催すると張り切っている。
ナニコレ?
政府と自民党の言っていることで、どちらが正しいの?
それとも、改憲集会の開催は、国民の「今」の生死にかかわる事柄ですか?
もちろん、ワシみたいな素人が色々言うまでもなく、自民党としても検討を深め、その必要性を感じているからの問題提起なのでしょう。(まさか、憲法記念日までに全国制覇を出来るようになんて、安易な理由じゃないでしょうね。)
折角の機会だからと思い自民党のホームページを覗きましたよ。
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憲法改正を目指す | 重点政策 | 自由民主党 (jimin.jp)
憲法改正を目指す
国民の幅広い理解を得て、新しい時代の憲法を目指します。
- 「現行憲法の自主的改正」は結党以来の党是であり、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の3つの基本原理はしっかり堅持し、初めての憲法改正への取組みをさらに強化します。
- わが党は改正の条文イメージとして、
①自衛隊の明記、②緊急事態対応、③合区解消・地方公共団体、④教育充実の4項目を提示しています。 - 憲法改正に関する国民の幅広い理解を得るため、党内外での議論をさらに活発に行います。衆参の憲法審査会において、国民のための憲法論議を丁寧に深めつつ、憲法改正原案の国会提案・発議を行い、国民投票を実施し、早期の憲法改正を目指します。
「憲法改正を目指す」に関する主な政策
(2019年7月現在)
「現行憲法の自主的改正」は結党以来の党是であり、国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の3つの基本原理はしっかり堅持し、初めての憲法改正への取組みをさらに強化します。
わが党は改正の条文イメージとして、①自衛隊の明記、②緊急事態対応、③合区解消・地方公共団体、④教育充実の4項目を提示しています。
憲法改正に関する国民の幅広い理解を得るため、党内外での議論をさらに活発に行います。衆参の憲法審査会において、国民のための憲法論議を丁寧に深めつつ、憲法改正原案の国会提案・発議を行い、国民投票を実施し、早期の憲法改正を目指します。
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以上の文章から、自民党の目的として、<「現行憲法の自主的改正」は結党以来の党是>だから、<①自衛隊の明記、②緊急事態対応、③合区解消・地方公共団体、④教育充実の4項目>を憲法条文に盛り込み、<新しい時代の憲法>を目指すということみたいです。
「結党以来の党是」と古い話を持ち出されると、なんだか、たじろいでしまいます。^^;
じゃあ、自民党の結党時の「結党の意義」はどのようなものだったのか、見てみようじゃないか。
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立党1955年(昭和30年) 11月15日
立党宣言
政治は国民のもの、即ちその使命と任務は、内に民生を安定せしめ、公共の福祉を増進し、外に自主独立の権威を回復し、平和の諸条件を調整確立するにある。われらは、この使命と任務に鑑み、ここに民主政治の本義に立脚して、自由民主党を結成し、広く国民大衆とともにその責務を全うせんことを誓う。
大戦終熄して既に十年、世界の大勢は著しく相貌を変じ、原子科学の発達と共に、全人類の歴史は日々新しい頁を書き加えつつある。今日の政治は、少なくとも十年後の世界を目標に描いて、創造の努力を払い、過去及び現在の制度機構の中から健全なるものを生かし、古き無用なるものを除き、社会的欠陥を是正することに勇敢であらねばならない。
われら立党の政治理念は、第一に、ひたすら議会民主政治の大道を歩むにある。従ってわれらは、暴力と破壊、革命と独裁を政治手段とするすべての勢力又は思想をあくまで排撃する。第二に、個人の自由と人格の尊厳を社会秩序の基本的条件となす。故に、権力による専制と階級主義に反対する。
われらは、秩序の中に前進をもとめ、知性を磨き、進歩的諸政策を敢行し、文化的民主国家の諸制度を確立して、祖国再建の大業に邁進せんとするものである。
右宣言する。
<下線は、シカリさんがつけました。>
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う~~~ん???
どこにも、「憲法改正」とか書いていませんけど・・・。
ところで、この「立党宣言」を理解するためには、21世紀の現在の感覚で読んでは、今一不親切かなと思い、この1955年(昭和30年)がどのような年だったのか、少し記載しますね。(情報は、『ウィキペディア(Wikipedia)』より頂きました。)
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・1月24日 - 衆議院解散(天の声解散)
・2月14日 - 英国が水爆製造開始発表
・2月27日 - 第27回衆議院議員総選挙投票(1958年4月25日解散(話し合い解散))
・3月18日 - 第22特別国会召集(7月30日閉会)
・5月14日-ワルシャワ条約機構結成、冷戦激化
・10月13日 - 日本社会党が左派と右派の分裂状態を4年ぶりに解消(社会党再統一)
・11月15日 - 社会党の再統一に刺激され、二大保守政党の自由党と日本民主党が合併し、自由民主党が誕生する(保守合同)。その後38年間続いたいわゆる55年体制の幕開けとなる。
・11月22日 - 第23回臨時国会召集(12月16日開会)
・12月13日 - 日本の国際連合への加盟にソ連が拒否権を行使
・自由民主党と日本社会党の二大政党制(55年体制)がはじまる。(1993年崩壊)
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これを見ると、国内的には日本社会党が再統一を果たし、これに対抗する勢力として自由党と日本民主党が合併し自由民主党が結成され、国際的にはワルシャワ条約機構が結成され、国の内外とも新しい緊張が芽生えだした時期なのですね。
この緊張を表すように、自民党の結党時の政治理念は、「第一に、ひたすら議会民主政治の大道を歩むにある。従ってわれらは、暴力と破壊、革命と独裁を政治手段とするすべての勢力又は思想をあくまで排撃する。第二に、個人の自由と人格の尊厳を社会秩序の基本的条件となす。故に、権力による専制と階級主義に反対する」となっており、ほぼ、当時の共産主義(?)というイメージへの恐れから自民党を作ったことがわかる。
と、背景は分かったけど、やはり、当時から「憲法改正」を求める動きが自民党の主張だったのか、が見出せません。
ひょっとしたら、これまでの長い時間経過の中で、何らかの必要性を感じて、「憲法改正」を訴えるようになったのかもしれませんね。(少なくとも、国民の多くが憲法改正を望んだなどと言う話しは聞いたことがない。ごく限られた方々で、生活のために街宣活動をなさっている皆様や自民党議員が、憲法改正を訴えているとか聞いたことはありますけど。)
だとすると、「結党以来の党是」と言うのは、事実と反する。
政党や政治家は、事実に基づいて発言してもらわないと困りますね。
さらに、コロナ禍で国民は、親の死に目にも会えず、大学等の受験も制約され、体調が悪くても診察も受けられず、瀕死の状態でも入院できないという状況の中なのに、政府が制限している感染の可能性を広げる行為を自民党が呼びかけることに、どのような正当性があるのでしょうか。
ワシには、正当性も緊急性もない集会のようにしか感じません。
自民党の政治家の中には、「コロナ禍こそ人流抑制が出来るように緊急事態宣言が出せる憲法が必要」だと主張する方もいる。
その緊急事態宣言を出せる力を手に入れて、真っ先に違反行為として告発されるのは、自分たちの行為(不要不急の集会を開催し参加を呼びかける企画扇動の罪、銀座で飲み歩いて感染拡大を助長した罪^^;)だと気づかないのだろうか。
今日も最後までお付き合い下さり、ありがとうございました。
今日一日が、皆様にとりまして、素晴らしい一日となりますようお祈りいたします。
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<2月8日の誕生花>
花言葉:恥じらい、はにかみ、謙遜
<画像は、ネットからお借りしています>