江戸っ子でぃ

長崎県五島市に住む老人が、政治に関する愚痴などを書いています。

「万人」単位の感染の現実味。楽観バイアスと言われていますが・・・。

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昨日は、全国で新たに9583人の新型コロナウイルス感染者が確認され、過去最多を更新しましたね。

 

東京では、1日の新規感染者数が初めて3千人を超えて3177人を記録し、神奈川も初めて1千人を超えて1051人、大阪府も、2日連続で700人を超えています。

 

こうした状況に、首都圏自治体のトップは政府に対して「まんぼう」から「緊急事態宣言」への切り替えを求めるようです。

 

政府としては、一部で飲食店への取り締まりが甘い所もあることから、緊急事態宣言に切り替えて、果たして効果があるのかという疑問を呈しつつも、首都圏三県と大阪府に宣言を拡大する方向で調整をしているようです。

 

今日の参院内閣委員会の閉会中審査で、首都圏を中心とした全国的な感染拡大について分科会の尾身茂会長は「今の最大の危機は社会一般の中で危機感が共有されてないことだ。危機感が共有されなければ、さらに感染拡大する。いずれ医療逼迫が深刻化する」と発言したそうです。

 

この危機感の共有が出来ていない状況について、他の専門家は「楽観バイアスが働いている。」と指摘しています。

 

そりゃあそうでしょうよ。

 

国を挙げたお祭りを行っているんですから。

 

これこそが、オリンピック開催による危機なんだと思います。

 

当初、入国する選手や関係者等による感染拡大も危惧していましたが、選手は勿論、関係者の感染対策も十分施されているようで、今のところ、感染はシャボン玉の中にとどまっているようです。

 

このことについて、ニュースキャスターの小倉智昭さんは『選手も取材者も、本当に気を付けている。それよりもオリンピックに無関心な人たちがどれだけ夜の街に出ているかとか、そういうことのほうが案外影響は多いんじゃないかなと思います」と述べたそうです。

 

そのような点もあるかもしれません。

 

でも、現実は、居酒屋でオリンピック中継を見て大騒ぎしている所もあるし、何より、飲食店での感染ばかりが要因ではないという点も注意が必要ではないでしょうか。

 

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デルタ株では、濃厚接触でなくてもすれ違っただけで感染した事例も確認されており、飲食店だけを標的に対策を講じても意味をなさない事態になっているのではないでしょうか。

 

オリンピックと新型コロナ感染症の関係は、当初から『気のゆるみ』の拡大が指摘されていました。シカリさんも、こちらの悪影響の方が大きいだろうと思っていました。

 

そして、開会と連休が重なり、その結果が上に書いた数字の感染拡大でしょう。

 

一日中、競技や選手のこれまでの成長・苦労話の放送を流されると、危機感を維持するのはなかなか難しいと思う。

 

ワクワクする情報を手にすると、なんとなく喜びを共有したくなるし、お互いの感じ方を確認したくなる。

 

不要不急の外出は控えて、と言っても、一方では出たくなるような環境を作っている。

 

さらには、あちこちでは政治家は政治資金パーティーとか政治集会を開催し、来る衆議院選挙に備えている。

 

政治が発する言葉自体が、国民にほとんど真剣みをもって受け入れられなくなっている。

 

あと一つ、楽観バイアスもそうですが、危機感を維持できない要因の一つとして、政府の対策に「明確な目標がない」ということではないでしょうか。

 

『どのような状態まで我慢すれば良いのか』

 

いくつかの指標は示されていますが、当初はベッドの占有率を重視していたけど、最近では重症患者数を重視したりと言うことで、なんとなく国民としては目標がつかめない。

 

あるいは、つかめないようにしているのかもしれませんね。

 

その証拠に、菅総理なんか感染者数が増加している現状を聞かれても「人流は減っている」などと答える始末ですから。

 

本当に残念なことですが、この状態では、諸外国のように『先週の1・5倍』『先週の2倍』などという報道を耳にする毎日が出現してもおかしくない。

 

このような状態でも、国会は閉じたままで、政府は小手先の誤魔化しばかり。

 

困ったもんです。

 

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山梨県教委幹部ら約12人がゴルフ・会食「五輪もやっているので」

毎日新聞、7/28(水) 20:38配信

 

 山梨県教育委員会幹部らが今月25日、教育関係者ら計12人前後で昼食付きのゴルフをしていたことが、県教委などへの取材で明らかになった。新型コロナウイルスの感染拡大防止のため長崎幸太郎知事は県民に、大人数での会食などを控えるよう要請しているが、参加した幹部は「東京オリンピックが感染対策を徹底して実施されている。対策すれば、同じスポーツのゴルフも開催していいのではと判断した」と釈明した。

 

  県教委によると、保健体育課長や中北教育事務所の副所長ら職員3人と教員OBらは25日に県内のゴルフ場で午前8時半から約1時間の昼食を挟んで、午後2時半ごろまでプレーした。マスクや手指消毒、検温をし、食事も会話中はマスクを着用する「マスク会食」を徹底させたという。

 

 山梨県は緊急事態宣言などの対象にはなっていないが、長崎知事は20日の記者会見で、大人数や長時間での会食を控えるよう要請。また、24、25日に県内であった五輪の自転車ロードレースは沿道での観戦を控えるよう求め、県民に「今年の夏は普段から一緒にいる家族、友人と静かに過ごして」と呼び掛けていた。  

 

 同課は「対策をした店舗で食事し、長時間プレーしたわけではないが、県内でも感染が収まらない状況を考えれば、控える必要があったのかもしれない」としている。【山本悟】